東京五輪の聖火リレーが28日、神奈川県で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて公道での実施は見送られた。代わりに藤沢市の辻堂神台公園で点火セレモニーが開かれ、ランナーが聖火を順に受け渡す「トーチキス」を行った。
ランナーは2人ずつ会場のステージに上がり、向かい合って聖火をつなぎ、思い思いのポーズを決めた。観客はランナーの関係者に限られた。医師の田中江里さん(53)は「走ることはできなかったが、スタッフが大きな拍手をしてくれて参加して良かったと思った」としつつ「医療従事者としてリレーに参加するとは大きな声では言えなかった」と複雑な胸の内を明かした。
周辺では、五輪中止を訴える横断幕を掲げる人もいた。路上生活者の支援をしている医師の越智祥太さん(52)は「五輪に税金をつぎ込むなら生活困窮者の支援に充てるべきだ」と話した。
県内の聖火リレーは28~30日に15市町を巡る予定だったが、3日間とも公道走行は中止となった。29、30日も点火セレモニーを行う。
聖火リレーの公道走行を巡り、千葉県(7月1~3日)は全区間、埼玉県(同月6~8日)はさいたま、川口両市で中止すると発表。東京都(同月9~23日)は、まん延防止等重点措置の適用期間と重なる11日まで中止する方向で調整している。茨城県(同月4、5日)は予定通り公道で実施する。(酒井翔平、吉岡潤)
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