【NQNニューヨーク=横内理恵】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して始まり、午前9時45分時点では前週末比70ドル43セント安の3万3690ドル62セントで推移している。同日発表の中国の経済指標が市場予想を下回り、世界景気悪化への警戒感が強まった。ただ、米インフレ鈍化を好感した買いが続き、下値は堅い。
中国の7月の工業生産高や小売売上高などの主要指標が市場予想に届かず、雇用統計も労働市場の回復の鈍さを示した。15日に中国人民銀行(中央銀行)が市中銀行に1年間融資する際の金利を引き下げ、かえって同国の景気懸念を強めたとの見方もあった。朝方にニューヨーク連銀が発表した8月の製造業景況指数も大幅に下落したのも投資家心理の重荷となった。
半面、インフレがピークアウトし、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測が相場を支えている。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前週末に1月に付けた過去最高値から6月に付けた今年の安値までの下落幅の半分を取り戻す「半値戻し」を達成しており、一段高を期待した買いも入りやすい。
米原油先物相場が大幅に下げ、石油のシェブロンの下げが目立つ。資源安が業績の重荷になる建機のキャタピラーと化学のダウも安い。米長期金利低下を受け、JPモルガン・チェースなど金融も安い。半面、娯楽・映画のウォルト・ディズニーが買われている。日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などディフェンシブ株も高い。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落で始まった。
からの記事と詳細 ( 米国株、ダウ反落で始まる 中国景気懸念が重荷も下値堅く - 日本経済新聞 )
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