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Monday, July 18, 2022

宗教2世の漫画家がのみ込んだ言葉 親を恨めず、怒りの矛先自分に - 毎日新聞 - 毎日新聞

菊池真理子さんの家庭を描いたコミックエッセー「酔うと化け物になる父がつらい」©菊池真理子(秋田書店)2017
菊池真理子さんの家庭を描いたコミックエッセー「酔うと化け物になる父がつらい」©菊池真理子(秋田書店)2017

 「喉元まで出かかった言葉をのみ込んでばかり」。安倍晋三元首相(67)が奈良市で遊説中に銃撃されて死亡した事件の翌9日、ツイッターにこんな投稿が流れた。発信者は漫画家の菊池真理子さん(49)。信仰熱心な親を持つ「宗教2世」を当事者目線で描いた作品が評判になりながら、連載途中に終了したことが話題になっていた。言葉をのみ込んだ理由を聞きたい。菊池さんに連絡してみた。【賀有勇】

 菊池さんは2021年9月、集英社のウェブメディア「よみタイ」で「『神様』のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~」の連載を始めた。しかし、連載を進めるうち、宗教団体や登場人物の描き方を巡って菊池さんと編集部の意見の折り合いがつかなくなり、今年3月までに連載が終了した。

 オンラインでインタビューに応じた菊池さんは「宗教に翻弄(ほんろう)される人たちを題材にスタートしたのに、宗教の描写をできないのは無理があると感じ私から降りました」と話す。一方、よみタイ編集部はウェブサイトで「制作段階にて編集部が行うべき事実確認や表現の検討が十分ではない箇所がございました」と連載の終了について説明した。

 宗教2世の置かれた複雑な状況をどう説明すれば理解してもらえるのか。この悩みは菊池さんが作家として抱えてきたテーマでもある。そこに安倍元首相銃撃事件が重なった。

 銃撃事件について、菊池さんは「絶対に許されない行為」と断罪。その上で、事件で逮捕された山上徹也容疑者(41)…

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