新型コロナウイルス感染拡大でいずれも2年連続中止になった石巻市の「石巻川開き祭り」と女川町の「おながわみなと祭り」の式典行事が21日、それぞれ開かれた。関係者は祭りのない夏の寂しさを感じながら、「来年こそは開催を」と早期の感染収束を願った。
<孫兵衛翁を供養/石巻川開き祭り>
石巻川開祭実行委員会は、江戸時代に北上川改修に貢献した川村孫兵衛(1575~1648年)や東日本大震災の犠牲者を供養する祭典行事を開いた。
川村孫兵衛の供養祭は石巻市新館2丁目の重吉神社に隣接する墓所であった。感染対策で、参列者は関係者ら約20人に限定。普誓寺(同市中浦2丁目)の鈴木聡昭住職が読経、参列者が焼香し、祭りの由来となった先人を供養した。
祭りは主要行事の花火大会や孫兵衛船競漕(きょうそう)を取りやめ、中止に。陸上パレードの代わりに小学校鼓笛隊の演奏動画を配信している。
実行委員長の青木八州石巻商工会議所会頭は「コロナ禍が収束し、来年こそはみんなで盛り上がれる祭りが開催できることを期待したい」と話した。
実行委は祭典行事の動画も後日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する。
<豊漁と収束願う/女川・みなと祭り>
海上打ち上げ花火や海上獅子舞などを中止したおながわみなと祭りは、大漁祈願魚魂祭(おながわ四季のまつり実行委主催)を女川町海岸広場で開いた。
須田善明町長や県漁協、町商工会、町観光協会の関係者ら約20人が参列した。祭壇に野菜や魚などを供え、白山神社(同町女川1丁目)の水越栄子禰宜(ねぎ)が祝詞を上げた。参列者は祭壇に玉串をささげ、神酒を飲み干すなどして豊漁と感染収束への願いを込めた。
みなと祭りは東日本大震災で中断し、昨年、10年ぶりに復活する予定だった。実行委の阿部喜英委員長(53)は「来年こそは震災前と同様に開催したい」と力を込めた。10月に予定する「おながわ秋刀魚(さんま)収獲祭」については、「昨年は中止した代わりにオンラインイベントを開いた。今年も何らかの形で実施したい」と話した。
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