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Saturday, March 16, 2024

Androidスマホ「Galaxy」が予感させる“AIスマホ時代の始まり” - TechTargetジャパン

 電子機器ベンダーのSamsung Electronics(以下、Samsung)は、2024年1月に発表したスマートフォン「Galaxy S24」シリーズで、「5G」(第5世代移動通信システム)用スマートフォンの需要を喚起しようとしている。だが業界のアナリストは、Galaxy S24は5Gよりも、人工知能(AI)技術および機能への注目度を高める結果になるとみる。なぜなのか。

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 「Galaxy S24+」「Galaxy S24 Ultra」を含めたGalaxy S24シリーズは、複数の機能を集約した集積回路である「SoC」(System on a Chip)として、Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載する。5Gや「LTE」(Long Term Evolution)といったモバイル通信規格の他、無線LAN規格「Wi-Fi 6E」「Wi-Fi 7」「Wi-Fi Direct」や、近距離無線通信規格「Bluetooth」による通信が可能だ。

 Galaxy S24は、人工知能(AI)技術・機能群「Galaxy AI」を搭載する。Galaxy S24はこのAI技術・機能群によって、ユーザーの日常生活に役立つ複数の機能を提供する。重点を置いているのは、コミュニケーションやそれに関する作業を円滑にすることだ。

 機能の一つである「Live Translate」は、双方向の音声とテキストをリアルタイムで翻訳できる。Galaxy S24が標準搭載する通話アプリケーションで利用できるため、サードパーティー製アプリケーションを新たにインストールする必要がない。

 分割画面表示でリアルタイムの会話を即座に翻訳しながら、相手の発言を文字起こししてテキストで読むこともできる。この機能は、モバイルデータ通信や無線LANを使わなくても利用可能だ。

 「Chat Assist」もGalaxy AIの機能の一つ。チャットアプリケーションで受信チャットと送信チャットの両方をリアルタイムで翻訳したり、文章の調子を整えたりする。

 メモ帳アプリケーション「Samsung Notes」の「Note Assist」は、AI技術によってメモを要約したり、メモ作業を効率化するテンプレートを作成したり、メモを見やすくする表紙を作成したりできる機能だ。

 音声録音では「Transcript Assist」がある。これはAI技術と音声テキスト変換技術を使って、録音の文字起こしや要約、翻訳ができる機能だ。

 Galaxy AIの注目に値する特徴は、デバイス内蔵型のオンデバイスAIである点にある。AI機能を利用するためにインターネットに接続する必要がない。これによって会話のプライバシーが侵害されるリスクを抑えることができる。


 後編は、Galaxy AIが市場にもたらす影響を中心にまとめる。

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