(CNN) 昨年1年間の世界の大気汚染状況をまとめた報告書が発表され、世界保健機関(WHO)の基準で合格点に達したのは13カ国・地域にとどまったことが分かった。
大気汚染の実態を監視するスイス企業、IQエアが世界131カ国・地域の都市について、有害な微小粒子状物質PM2.5の濃度などを調べたところ、約90%の都市はWHOの定める上限の目標値を上回っていた。
WHOは2021年9月に汚染状況の指針を改定。PM2.5濃度の目標値を厳しくして、1立方メートルあたり10マイクログラムから同5マイクログラムに引き下げた。
昨年の平均値がこの基準を下回った国・地域はオーストラリア、エストニア、フィンランド、グレナダ、アイスランド、ニュージーランドの6カ国と、米領のグアム、プエルトリコを含む7地域のみ。
一方、汚染が特にひどかったチャド、イラク、パキスタン、バーレーン、バングラデシュ、ブルキナファソ、クウェート、インドの7カ国は、PM2.5濃度が50マイクログラムを超えていた。
各地に設置された測定施設の数は、相変わらず格差が目立つ。アフリカ、南米、中東の途上国は測定施設がないために、大気汚染のデータが不足している。
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