韓国の統計庁が7月末に発表した「2021年人口住宅総調査(2021年11月1日時点)」によると、外国人を含む韓国の総人口数は5,173万8,000人で、前年比0.2%(9万1,000人)減少した(添付資料表1参照)。韓国政府が人口調査を開始した1949年以来、初めての減少となった。
同庁は人口減少に至った理由について「出生者数が死亡者数を下回る人口の自然減少が続く中、新型コロナウイルスの影響で一時帰国していた韓国人が再び海外へ移住したことや、外国人が減少したことに起因する」と説明した。
国籍別でみると、韓国人が5,008万8,000人で、前年比マイナス0.1%(4万5,000人)と初めて減少し、外国人は165万人で、マイナス2.7%(4万6,000人)と2年連続で減少した。外国人の国籍は、中国・朝鮮族が31.7%(約52万人)と最も多く、次いで、ベトナムが12.1%(約20万人)、中国(朝鮮族を除く)が11.7%(約19万人)、タイが9.6%(約16万人)の順だった。
年齢別でみると、生産年齢人口(15~64歳)が3,694万4,000人で、前年比0.9%(34万4,000人)減少、2016年をピークに直近5年間で67万7,000人減少した(添付資料表2参照)。年少人口(0~14歳)も前年比2.7%(16万7,000人)減の608万7,000人と、減少傾向が続いている。
一方、高齢者人口(65歳以上)は前年比5.1%(41万9,000人)増の870万7,000人で、高齢化率(総人口に占める高齢者の割合)は2016年の13.3%から2021年は16.8%と、5年間で3.5ポイント上昇した。老年化指数(年少人口100人当たりの高齢者人口)は前年比10.5ポイント上昇して143.0となるなど、少子高齢化が進んでおり、若者の負担軽減のための社会保険制度の改革などが課題となっている。
一般世帯数は前年比で2.5%増加したが、1人(7.9%増)と2人(3.6%増)世帯が増加し、3人以上の世帯は減少した。単身世帯は2018年以降、急速な増加傾向にあり、2018年が前年比4.1%増、2019年が5.1%増、2020年が8.1%増、2021年が7.9%増となった。年齢別でみると、20代以下(19.8%)と30代(17.1%)に加え、60代(16.4%)の単身世帯が増えている。
〔李丙鎬(イ・ビョンホ)〕
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