新型コロナウイルスの感染が急拡大する九州各地で、医療機関や自治体などが診療の休止や、「不急の受診」を取りやめるよう、異例の呼びかけを行っている。発熱患者が殺到する一方で医療従事者の欠勤が続き、ジレンマの中での決断だ。現場の状況は「災害レベルだ」との声も上がる。
発熱患者を含めて24時間受け入れてきた大分こども病院(大分市)は、26日から平日・土曜の日中の外来診療を開院以来初めて休止した。25日の記者会見では、久我修二院長が苦渋の表情で言った。
「経験のない患者の増え方。職員の配置が、どうあがいてもできなかった」
16~18日の3連休は、多い日で平日の1・8倍の約360人が来院した。全職員に出勤を要請して診療にあたったが、最大5時間待ちになった。25日も午前9時には100人が受け付け。家庭内感染などで職員113人の1割が出勤できず、残る職員は「どうやりくりすれば」と追い詰められ、会議中に複数の職員が泣き出したという。
当面の間、月曜から土曜の午前8時からは休診し、午後5時以降の夜間と休日の診療や救急受け入れに全力を注ぐ。久我院長は「これは『災害』だと認識した」と話し、「継続性のある診療態勢を再構築するため、割り切った対応を取ることにした。他の病院が閉まる時間に行き場のない患者を受け入れることで、使命を果たしたい」と訴えた。
診療所にも患者が押し寄せる。とみた内科クリニック(福岡市中央区)は20日から、発熱外来を持病などで通院するかかりつけの患者に限定した。それまでは1日100人以上が来院し、待ち時間は長い日で4~5時間に。4人のスタッフには「いつまで待たせるのか」と患者から厳しい言葉が飛んだ。
からの記事と詳細 ( 「かかりつけ患者のみ」限定の診療所、待ち時間4時間超で患者の怒声に「精神的にも限界だった」 - 読売新聞オンライン )
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