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Tuesday, May 10, 2022

味付けは塩コショウのみ──ひたすら素材を生かす、LE SSERAFIMのダイナミズム。(Toru Mitani) - VOGUE JAPAN

余計なものを排除した、新感覚なミニマムK-POP。

BTSが所属する「HYBE」から、待望のガールズグループがデビュー。1カ月前からティーザーなどが随時更新され、焦らしに焦らしてリリースした「FEARLESS」がとんでもないクオリティとなっている。自分自身はうっかりリリース日を忘れ、旅行先で友人に教えてもらいチェックしたところ、あまりの衝撃で“脳内FEARLESS”となってしまった。

まず、ここ数年のK-POPのお家芸として、「メンバーの1、2人は派手な髪色」「記憶に残るキャッチーなサビとダンス」が挙げられるが、それがまったくない。リーダーのキム・チェウォンは真っ黒なバージンヘアだし、ほかのメンバーもダークブラウンから明るいブラウンの間で、クレイジーカラーは皆無。さらに衣装にポップさは無く、新人らしからぬ超シンプルな打ち出し。でも、最強に華がある。──華がありすぎるのだ。

旅行中、友人Sの友人がこう言っていた。「私たち素材がいいので、味付けは塩とコショウだけでいいです、って感じがする」と。まさにそう! と共感、共感、大共感。ファッションに関しても、デビューしたての2007年あたりのアレキサンダーワンのようなミニマム・スポーティに、Y2K的なピンクと軽めのキラキラ(ロゴのちょいダサラインストーンや小さいティアラなど)を差し込む何とも洒脱なテイストミックス。ヘアはラフなダウンスタイルで、踊る度にフォルムが自然に変わるだけ。メイクもナチュラルだし、トレーニングルーム、シックなパーティルーム……なのか? と特定できない世界観には“抜け”があって、洒落ている。

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