植物性食材のみで作るスパイスカレー店「おやさいカレーagora(アゴラ)」(秩父市熊木町)が10月25日にオープンした。(秩父経済新聞) 【写真】「おやさいカレーagora」外観 店主の田中千尋さんは秩父市出身。6年間経営したイタリアンレストランをリニューアルし、同郷の若手シェフに手渡した後、その定休日を利用した間借りカレー店をオープンした。 メニューはその日のカレー2種の合い盛りのみ。自家農園や秩父の自然栽培野菜を中心にして、必ず豆を使うなど栄養のバランスを考慮している。お米は高崎と生越の自然栽培イセヒカリ。内容は毎回少しずつ変化するため、オープンしてから毎週来店する客もいるという。 「週6日、店をしていた頃とは異なり、週1日の営業なので、思いっきり楽しめる。レシピは無く、すべて当日作りながら決めていく。朝6時に仕込み始めて、食材とスパイス、季節の香りにどの食感と風味を組み合わせていくか、遊ぶような感覚がある」と田中さんは話す。 田中さんは学生時代、アメリカに留学した際、ベジタリアンやビーガンが集うお店はたくさんあったが、日本に戻るとそうした店は少ないと感じたという。最近都心部に増えてきたが、地方はまだまだ少ない。「母の熱心な食育のお陰で、環境や食材の背景に自然と意識が向くようになっていた。食材への理解を深めるため、自然栽培の畑を始めて4年目。レストラン経営を離れてから、ますます畑に想いが向くようになった」 「よりビビッドな料理を食べてもらいたいので、朝の仕込みの途中で野菜を収穫に行くこともある。野菜は塩を振るとすぐに変化するので、一番理想の状態で提供するため付け合わせは都度仕上げる。タイミングによってはお待たせすることもあるかもしれないが、カレーを通して癒やしを感じていただければ嬉しい。野菜だけで様々な抑揚を付けて、1皿の中で特別な体験を提供したい」と話す。 席数は、テーブル=16席、カウンター=3席。カレー(1,650円)にはコーヒーかエスプレッソが付き、スープ(350円)を用意する場合もある。今後はブレンドティーも提供する予定。 営業は月曜の11時30分~16時。限定30食(無くなり次第終了)。
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