アフリカの紅海とナイル川の向こうの地平線に、地球大気の薄く青い層が見える。2021年2月3日撮影。
国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士は、毎日素晴らしい景色を楽しんでいる
キューバ、バハマ、アメリカ・フロリダ州南部の合成写真。2021年5月2日撮影。
NASA
地球の250マイル(約400キロ)上空から、都市の光や山々、巨大な嵐、融解しつつある氷河などを見ることができる
トルコの街、イスタンブールの夜景。ボスポラス海峡と金角湾を囲むようにして都市が広がっている。2021年5月10日撮影。
NASA
ISSは90分ごとに地球を1周しているため、宇宙飛行士は1日に16回、日の出と日没を目にする
西オーストラリア沖のインド洋に昇る太陽。2021年5月20日撮影。
NASA
ISSには、現在7人のクルーが滞在している
ニュージーランドのタラナキ山。2021年1月25日撮影。
Roscosmos
その中には、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士トマ・ペスケ(Thomas Pesquet)や、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士メーガン・マッカーサー(Megan McArthur)がいて、すばらしい写真を定期的にSNSに投稿している
東京の夜景。2021年2月27日撮影。
NASA
農村地帯は、美しい模様を生み出すことがある。宇宙から正確な場所を特定することは難しいが、写真にある砂漠の中の農場は、ペスケによるとアフリカのどこかだという
青や緑の円が散らばる砂漠。センターピボット方式の灌漑が行われている円形の耕地のなかで、作物が栽培されている。
ESA
ボリビアなど一部の地域で見られる規則的な模様は、作物を育てるために熱帯林を伐採することで生み出されている
宇宙飛行士のトマ・ペスケは、この画像をキャプション付きでツイッターに投稿した。「ボリビアのサン・ペドロ・リモン。この画像に見られる放射状のパターンは、この地域で良く見られる森林伐採方法で、農地を作るために熱帯乾燥林を伐採している」
ESA
ほかの宇宙飛行士や物資を乗せた宇宙船がISSに向けて打ち上げられるとき、ISSに滞在中のクルーはしばしば、ロケットがISSにやってくるところを眺めている
ISSに向けて打ち上げられたロシアの補給宇宙船が描く光跡。2021年7月26日撮影。
NASA
宇宙飛行士にも自分が見ているものが何か分からないことがある
西オーストラリア州の東端、砂漠に覆われた地域。2021年5月14日撮影。
NASA
しかし、煙を噴き出す火山のような、見間違えようのないドラマチックな光景を発見することもある
ロシア、カムチャツカ半島の火山。2021年4月2日撮影。
Roscosmos
ときには、生まれ故郷を見つけることもある。ペスケが、自分の出身地であるフランスのノルマンディー地方を撮影したこの写真のように
トマ・ペスケ宇宙飛行士が、ISS到着直後に撮影したノルマンディー地方。2021年4月28日撮影。
ESA
「これほど美しいものに、人間の目はどうやって耐えたらいいのだろう?」。NASAの宇宙飛行士マイク・マッシミーノ(Mike Massimino)は、初めて上空から地球を見たときの感想をワシントン・ポストにこう語っている
南アフリカのケープタウンと、日光できらめく南大西洋。2021年2月28日撮影。
Roscosmos/The Washington Post
しかし、最近のISSからの眺めの中には心配なものもある
ギリシャ、カナダ、カリフォルニアで起きた大規模な火災は、我々が目にしたくないものだ。残念ながら、被害を受けているのはこの地域だけではない。私の心は、被害を受けた人々や火災をコントロールしようと奮闘している人々とともにある。
「アメリカだけでなく、地球上の広い地域で火災が発生しているのを目の当たりにして、我々はとても悲しく思っている」。マッカーサーは先ごろISSからInsiderに語った
カリフォルニア州北部で発生した山火事の煙。2021年8月4日撮影。
NASA/Megan McArthur
NASA
ISSからは、気候変動による他の影響も容易に見ることができる。「ここからは、そうした影響のすべてを見ることができる」とマッカーサーは述べている
南米パタゴニア地域にあるウプサラ氷河は、氷河末端が湖に接していることもあり、とりわけ速いスピードで融けて後退しつつある。氷河末端の様子がわかる画像をトマ・ペスケが撮影した。
ESA
ペスケが撮影したハリケーン「アイダ」。数時間後にカテゴリー4に発達してルイジアナ州を襲った
ハリケーン「アイダ」。このときはカテゴリー2だった。2021年8月28日撮影。
NASA
「我々のいる場所からは、このような気象現象がより強く、より頻繁になっていることがわかり、心配になる」と、ペスケはツイートしている
ISSの窓越しに撮影されたカテゴリー2のハリケーン「アイダ」。2021年8月28日撮影。
NASA
ISSからはコロラド川の水量が減ってきているのがよく見える。流域の貯水池では、史上初めて公式に水不足が宣言された
米国最大の貯水池であるミード湖に初めて水不足宣言が出された。最近、ISSから撮影した画像を、スカイラブ(1973年)やスペースシャトル(2006年)から宇宙飛行士が撮影した画像と比較してみてほしい。数十年かけて水位が下がっていく様子は、宇宙からでも見ることができる。
明るい話題としては、8月初めに宇宙飛行士が見事な南半球のオーロラを捉えた
アジアと南極の間に位置するインド洋南部上空のオーロラ。2021年8月2日撮影。
NASA
「オーロラに驚きはしなかったが、実際に自分の目で見ると、息を呑むような美しさに圧倒された」とマッカーサーは話した
アジアと南極の間に位置するインド洋南部上空のオーロラ。2021年8月2日撮影。
NASA
またマッカーサーは、アメリカ各地の国立公園を探している。地球に帰還したら、夫で宇宙飛行士のボブ・ベンケン(Bob Behnken)と息子と一緒に訪れるためだ
宇宙飛行士メーガン・マッカーサーが宇宙から撮影したカリフォリニア州のジョシュア・ツリー国立公園。
NASA
アメリカ上空を通過すると、ほんの数分で複数の国立公園を見ることができる
宇宙飛行士メーガン・マッカーサーが宇宙から撮影した、セコイア国立公園とキングス・キャニオン国立公園(ともにカリフォリニア州)。
NASA
「もう一つ見えるのは非常に薄い大気のレンズだ」とマッカーサーは話す
アフリカ南東部沿岸の上空で、大気の層が輝いている。
NASA
「このような大気の層が、地球とそこにあるすべてのものを守っている」とマッカーサーは言う。「我々は、それがどんなに壊れやすく、またどんなに重要であるかを知っている」
アフリカの紅海とナイル川の向こうの地平線に、地球大気の薄く青い層が見える。2021年2月3日撮影。
NASA
(翻訳:高橋朋子/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)
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