そうした中で感染拡大を食い止める要となっているのが、地域にある保健所です。
今、何が起きているのか?
糸島市の保健所を取材しました。
8月2日の糸島保健所。
新型コロナの対応には、医師や保健師など約10人が専属で対応にあたっています。
朝からひっきりなしに鳴る電話。
市民からの相談は、7月下旬から急増しています。
それにあわせるように、1日数人程度だった感染者は二桁に上る日も珍しくなくなってきたと言います。
◆糸島保健所 保健衛生課 松尾寿子課長
「急激にどんどん増えた感じですね。まだ終わりではなく始まりの感じがします」
4月から5月にかけての第4波では1カ月以上休みがない職員も出ましたが、今も同様の忙しさだといいます。
相談内容は必ず、医師でもある宮崎所長に報告します。
PCR検査を受けさせるかはすべて所長が判断。
7月中旬から検査数も急増し、多い日で以前の6倍以上になっているといいます。
この日の検査する人の年齢を見てみると、ほとんどが20代。
ここに最近の感染者の特徴があらわれていると、宮崎所長は指摘します。
◆宮崎親所長
「若い人は非常に活動的なので、行動範囲も広いし会う人数も多いので、陽性者が1人いると周りの人が陽性になっていく形で急に(陽性者が)上がってきている。ほかでも言われているように、デルタ株の影響があるかもしれません」
県内で進む、感染力の強いデルタ株への置き換わり。
福岡県によりますと、6月末には感染者全体の1%ほどだったにも関わらず、1カ月足らずで30倍の31.2%まで増加しました。
ワクチン接種が本格化したばかりの若い世代を中心に、感染が広がっています。
その影響は、この日の感染者にも…
◆松尾寿子課長
「きのうの分と朝一の分が結果が出まして、2人ですね」
この日、市内では9人の感染が判明、うち3人が10歳未満の子ども。
この3人のうち少なくとも1人は、保護者の濃厚接触者として感染が確認されました。
実は、7月の県内の感染者は20~40代の子育て世代が6割以上を占めていて、その感染が子どもへの感染にもつながっているのです。
◆宮崎親所長
「20代、30代前半で子供がいる若い人がお子様を持って帰って、特に小さい子であれば接触しますので感染が起こりやすい」
感染者の増加は、すぐさま保健所の負担増に直結します。
保健所では、本人に告知し、病院や療養施設などを調整。
さらに、感染経路や濃厚接触者なども調べなければなりません。
この日、感染が確認された子どもは、発熱の2日前に預かり施設に通っていたことが判明。
感染が確認された子どもと接触した人は、濃厚接触者となります。
結局、保健所では約40人を濃厚接触者として検査することに。
さらにこの中から感染者が見つかった場合は、また濃厚接触者を特定し検査、感染者が出続ける限り先の見えない作業が続きます。
多忙を極める保健所の業務が一段落したのは午後5時、ようやく昼食をとることができました。
◆宮崎親所長
「うちの地域の人たちに本当にコロナにかかってほしくない。1人でもかからないようにして頂く、そのために我々が役に立てばと思っています」
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