兵庫県伊丹市で居酒屋を経営する古東良介さん(38)は、正社員1人と学生のアルバイトおよそ10人を雇用しています。
現在、兵庫県の最低賃金は900円となっていますが、周辺の大型チェーン店がアルバイトの時給を1000円以上に設定することが多くなりました。
このため、アルバイトの確保などのために、居酒屋でも時給を100円引き上げ1000円としています。
人件費の負担が大きくなるだけでなく、食材などの原材料費も年々上がっています。
例えば揚げ物などで毎日使い調理に欠かせない油については、おととしと比べて18リットル当たり750円近く値上がりしたということです。
1か月で換算すると油代だけで6000円も負担が増えました。
一方、店の売り上げは厳しくなっていて、去年からことしにかけては新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言などで、アルコール類の提供ができなくなりました。
売り上げは1日およそ11万円から、最も影響が大きい時では半分以下の1日3万円にまで落ち込んだといいます。
国の持続化給付金や兵庫県の補助金などおよそ400万円に加え、金融機関からはおよそ2000万円を借りていますが、感染拡大の長期化で、賃料など店の経営を続けるための運転資金に当てているということです。
現在は、ランチ営業や夜間のテイクアウトでしのいでいますが、最低賃金が大幅に引き上げられれば、周辺のチェーン店でも時給がさらに上がって、アルバイトの時給を新たに引き上げざるを得なくなると危惧しています。
料理やお酒の値上げも考えていますが、そうすると客が離れてしまい、逆に売り上げが下がってしまうのではないかと考えています。
古東さんは「最低賃金は何度も上がっているが経営が苦しい中、簡単には価格に転嫁できないのが実態です。最低賃金が大幅に引き上げになればアルバイトを減らすということも検討しないといけないがそうなると店内のサービスが低下してしまうので厳しい対応になります」と話しています。
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