アメリカンフットボール学生日本一を狙う日大が12日、甲子園球場で前日練習した。13日の東西大学王座決定戦甲子園ボウルで関学大と30回目の対戦で、3年ぶり22度目の優勝がかかる。2時間の練習で冒頭15分間を公開したが、エースQB林大希(4年)は姿を見せず。非公開時間の練習にだけ参加した。

林は11月29日の桜美林大との関東リーグ1位決定戦で、右肩を痛めて前半途中で退場していた。橋詰監督は回復状況なども口を閉ざした。DL伊東主将も2戦目で右足を負傷してその後は欠場。練習には参加したが、攻守の両輪が手負いでの決戦となる。

桜美林大には1度は逆転されて林が退場後に、一丸となって逆転し返した。橋詰監督は「つらいところから挽回した。万全ではなくても、チームでなんとかしようという思いが続いている」。再びチーム一丸で逆境をはね返すつもりだ。

橋詰監督は立命大の現役、コーチ時代に関学大と何度も対戦した。「完成されている。緻密で個々の能力にプラスアルファで付け入る隙がない」と評する。関学大は3連覇がかかるが、3年前は日大が劣勢をはね返した。1年ながら活躍した林らが今やチームの核となった。再びライバル撃破を期す。

日大は今年初めて赤を着る。「僕もあこがれた赤と青。参加できるのは感慨深いが、日大はここにいるだけでなく、どう勝つか」と力を込めた。「とられた点数より、1点でも多くとって勝ちたい」。2年前の反則問題から完全復活の日本一を全集中する。