新型コロナウイルスの感染の再拡大に備え、兵庫県ではＱＲコードを活用して施設や店舗の利用者が感染した場合に、同じ場所にいた人たちにメールやＬＩＮＥで速やかに知らせるシステムの運用が始まりました。
このシステムは、感染拡大の第２波に備え、兵庫県が始めたもので、１０日までに、ライブハウスや飲食店、イベント会場など、およそ４００の施設や店舗が登録しました。
利用者はまず、入り口に掲げられたＱＲコードをスマートフォンで読み取り、メールアドレスか、無料通信アプリ「ＬＩＮＥ」のアカウントを登録します。
万が一、同じ日に同じ施設を利用していた人の感染が確認された場合、施設名や感染者が出たこと、それに、発熱などの症状がある場合はすみやかに相談するよう呼びかけるメールが届く仕組みです。
神戸市中央区にある動物園では施設の入り口などにＱＲコードを掲示し、訪れた人たちがさっそく登録していました。
姫路市の４０代の女性は「感染者が身近で出たことがわかればより感染対策を取ろうという気持ちになる。高齢の家族もいるので安心です」と話していました。
県広域企画室の高崎和則室長は「感染拡大の第２波に備え、コロナを乗り越えていけるよう、事業者や県民への協力をお願いしたい」と話していました。
【専門家“流行抑制に効果”】
スマートフォンを使った「追跡システム」に詳しい理化学研究所の伊藤伸泰チームリーダーは、「『いつ、どの施設で感染者が出たので注意してください』と一方的に発表されるよりも、メールやＬＩＮＥで連絡を受けたほうが感染者との接触を認識でき、感染拡大を防ぐ行動につながりやすい。ＱＲコードを使った追跡システムを導入している中国では、実際に流行の抑制に効果が出ている」と話します。
そのうえで、「これまでに集団感染の事例があった飲食店や病院などに加え、映画館やコンサートホールといった不特定多数が出入りする施設でシステムが普及すれば、感染拡大を抑止する大きな効果が期待できる」と話していました。
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July 10, 2020 at 12:37AM
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コロナ追跡システム 運用始まる｜NHK 兵庫県のニュース - nhk.or.jp
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