新年度が始まり、タブレット端末に触れたことのない新小学1年生もGIGAスクール構想により端末を受け取り、さまざまな場面で活用する機会が増えてくる。端末を活用した授業に夢中になる児童も多いとみられる中、注意したいのが子どもの目の健康だ。文部科学省の調査ではタブレットやスマホの普及などを背景に、裸眼視力1.0未満の子どもの割合は増加傾向にある。同省は子どもたちが良好な視力を保つためには、特に小児期に近視の発症と進行を予防することが重要だと強調しており、教職員や保護者にも注意を呼び掛けている。
子どもの近視は増加傾向にあり、文科省の2021年度学校保健統計調査結果によると、「裸眼視力が1.0未満」の児童生徒の割合は、▽小学校 36.87%▽中学校 60.28%▽高校 64.41%――に上った。単純比較できないものの、中学校は1979年度の調査開始以来、過去最多となった。小学校では1年生で約4人に1人の23.04%、3年生で約3人に1人の33.39%、6年生で約半数に当たる50.03%と、学年が上がるにつれて増加している。
子どもの近視の増加は世界的な傾向で、タブレットやスマートフォン、ゲーム機などを長時間、近くで見る機会が増えたことが背景にあるとみられる。さらに日本ではGIGAスクール構想で児童生徒がタブレット端末を使用する頻度が増えており、子どもの視力低下への懸念が高まっている。このため同省は21年度から詳しい近視実態調査を実施するなど、対策に乗り出している。
同省は昨年9月、子どもの目の健康を守るための啓発資料をまとめて各都道府県などに活用してほしいと呼び掛けた。この中で、近視の多くは小学3~4年に発症することが多いが、最近は低年齢化が進んでおり、特に小児期に近視の発症と進行を予防することが重要だと強調している。
また、近視を防ぐための具体的な生活習慣について、タブレットなどを使うときは▽部屋を十分明るくする▽目は画面から30㌢以上離す▽30分に1回は20秒以上遠くを見るなどして目を休める――ことなどを通して予防を呼び掛けている。
同省は「子どもたちの視力低下は今に始まったことではないが、目の健康を守るための知識をまとめたリーフレットなどを通して、定期的に自治体などに通知して注意を促していきたい」と話している。
からの記事と詳細 ( 新年度始まり目の健康にも注意を 端末初使用の新小学1年生など - 教育新聞 )
https://ift.tt/UCKSbwI
No comments:
Post a Comment