前回のコラム「『イヴは…好きって言って。』クリスマスに絶対聴いてほしいラジオCMソング」はこちら
ラジオCMがテーマのコラムなので、音読バージョンもご用意してみております。
第6回 トヨタ自動車/カローラ「ふつう」篇
わたし、ラジオ好きコピーライターの正樂地咲がお届けします「名作ラジオCMの時間」。
第6回は2007年のACC CM FESTIVAL(現 ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS)でラジオCM部門のファイナリストに選出された、トヨタ自動車/カローラの「ふつう」篇。
2023年の末、大掃除をしていたら、棚から1冊のノートが出てきました。
それは新入社員の頃のもので、憧れのコピーライターになってすぐの頃の自分が、働きながら感じたことをメモしていたり、企画めいたものが書かれていたり。あと、会社の資料室でACC年鑑を見て気になったラジオCMをプリントしたものも挟まっていた。
その中にあったのがこのラジオCM原稿。
私はこのラジオCMを原稿で見てから、社内のデータベースで調べて音源も聴いてみたことを覚えていた。17年ほど前のことだ。
- このCMの主人公は、ふつうの女。
- 名前も、見た目も、両親もふつう。
- 生き様もふつう、ごはんの量もふつう。
- だからこそ少し変わったものに心惹かれるのである。
- 群青色のポストを見たら、手紙を書きたくなるし、
- 11月11日11時11分11秒が待ち遠しいし、
- チャンネルを変えても同じCMをやってたらドキッとできる。
- うどんにそばが一本混じってたら得した気になれる。
そしてこう続く。
- わたし少しへんかな。
- ふつうの人なんていない。
- 自分は自分。
- それがわたしの新しい尺度。
- 自分らしさのいちばんへ。
- カローラアクシオとフィールダー
- 私は高校生の頃から、ふつうを意識して暮らしていたように思う。
- 梶井基次郎の小説『檸檬』を知ってから、日常にあるみすぼらしくて美しいものを追いかけてきた。
- ふつうに生きていて楽しくて、ふつうの表現なのになんだか気になって、
- このふつうはやはり生きるテーマなのだと
- ふと出てきた一冊のノートに挟んであった紙1枚から思い出したりもしました。
- ふつうに暮らすことは奇跡なのだと、改めて感じる年明け。
- ふつうの穏やかな日が戻ることを祈り、また自身もふつうに感謝して毎日を過ごそうと思います。
- トヨタ自動車/カローラ「ふつう」篇(60秒)
- ○C/上田浩和、山本高史
- M:(コマーシャルソング)〜
- 女:わたしはふつうの女。
- 名前も、見た目も、両親もふつう。
- ふつうの学校を出て、ふつうの会社で働き、
- ふつうの悩みとふつうの夢を抱える人生もふつう。
- 定食屋でも、
- 店員:ごはんの量は?
- 女:ふつう盛りで。
- でもふつうでよかった。
- 少し変わったものに心惹かれるから。
- 群青色のポストを見たら手紙を書きたくなるし、
- 11月11日11時11分11秒が待ち遠しいし、
- チャンネルを変えても同じCMをやってたらドキッとできる。
- うどんにそばが一本混じってたら得した気になれる。
- わたし少しへんかな。
- ふつうの人なんていない。
- 自分は自分。
- それがわたしの新しい尺度
- NA:自分らしさのいちばんへ。
- カローラアクシオとフィールダー
本コラムは隔週でお届けしていきます。次回は2週間後の1月26日(金)。また皆さまとお会いできますように。
からの記事と詳細 ( カローラのラジオCMを聴いて、2024年の始まりに考えたい「ふつう」の幸せ - AdverTimes. )
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