日本には、その土地の気候風土に根差した個性豊かな食材がたくさんあり、その裏には、必ずそれに携わった作り手がいます。私は、農林水産省で働きつつ、休日はそのおいしさの源である産地へ出向き、作り手の声に耳を傾けた上で、その食材を料理し、伝えることをライフワークとしています。この連載では、まだまだ知られていないおいしい食材を一つひとつひもときながら、レシピと共にお伝えします。
ご飯の上にのっためんたいこ
今回のテーマは「めんたいこ」
福岡土産の定番といえばめんたいこ。私も、職場へ持っていくお弁当に度々登場するほど大好きです。めんたいこはスケソウダラの卵巣を塩漬けし、調味液に漬け込んだ食べ物で、現在は日本のどこのスーパーやコンビニでも手軽に買えるようになりました。
日本の食文化になじんだめんたいこ
ただ、現在流通しているめんたいこの原材料は、そのほとんどが海外からの輸入品。各会社によっても割合は異なりますが、約9割以上がロシアやアラスカ産といわれています。
そんななか希少な北海道産のスケソウダラにこだわるめんたいこメーカーがあると耳にしました。早速、その商品を取り寄せたのですが、そのとろけるようなおいしさに驚き、先日、福岡県までお話を聞きに行ってきました。
福岡県でしか買えない味
島本食品(福岡県新宮町)の博多駅前店は、東長寺など歴史ある神社仏閣が点在するエリアにあります。のれんをくぐって中に入ると、明るく優しい雰囲気の店内。めんたいこや関連商品が整然と並べられています。おいしそうだな、と眺めていると代表の波多江正剛さんが笑顔で出迎えてくれました。
「商品を味見しながら選んでいただけるのは、福岡県内にある直営店舗だけなんですよ。空港や駅の構内などでは一切販売はしておりません」
島本食品の代表取締役社長 波多江正剛さん
島本の福岡県内にある直営店は4つのみ。通信販売で購入はできますが、県外に店舗はない、という地元密着スタイル。ここに島本の強さと愛される理由がありました。まずはおいしさの秘訣を聞いてみましょう。
からの記事と詳細 ( 希少な「国産めんたいこ」 直営店のみで顧客を獲得する秘訣とは - 日経ビジネスオンライン )
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