『メガテン』の通称でも知られる、アトラスの人気RPG『真・女神転生』シリーズ。ここから『ペルソナ』シリーズや『デビルサマナー』シリーズが派生し、同社の礎ともなっている名作である。そのナンバリング最新作『真・女神転生V』(メガテン5)が、2021年11月11日にNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)で発売される。
見知った現実が一変してしまった世界を舞台に、神と悪魔、人間たちが戦いをくり広げていくというシリーズならではの構成は踏襲しているが、本作では、悪魔が跋扈するもうひとつの東京“ダアト”と、主人公たちが暮らしていた現代の東京を巡る物語が描かれる。
本記事では、ゲームの序盤を試遊してのリポートをお届けしよう。
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物語は、何気ない日常の光景から始まる。
東京、品川にある全寮制の“縄印学園”の高等科に通う主人公は、友人たちとともに寮へと帰る途中、近くで起きた殺人事件のため品川駅で足止めを食ってしまう。そこで別行動を取っていた友人、敦田ユヅルを探しに主人公は付近にあるトンネルを訪れるが、ユヅルやその場にたまたま居合わせた同級生、太宰イチロウらとともに崩落事故に巻き込まれ……。
目を覚ますとそこは、荒廃し砂漠と化した土地だった。さらに、見知らぬ異形の存在“悪魔”に行く手を塞がれてしまう。
いきなりの大ピンチ!
そんな窮地を救ったのは、突如として上空から現れた謎の男だった。主人公がその男“アオガミ”の手を取ると、ふたりは合一し、“ナホビノ”と呼ばれる存在に変貌するのだった。
この時点では、ナホビノがいったいどういう存在なのかは明らかにされないが、『真・女神転生III -NOCTURNE』の主人公が見せる“人修羅”の姿がそうであったように、いわゆる半人半魔のようなものなのだろうか。自我を保ったまま、悪魔の力を使いこなせるようになった主人公=ナホビノは、その力をもって悪魔たちを掃討する。
そのあと、ようやくフィールド上を自由に行動できるようになる。そして、意識だけの存在となったアオガミから、この世界のことや、操作、システムに関するさまざまなレクチャーを受けながら、まずは東京タワーを目指して進んでいくことになる。
道中では、小さな妖精のような風貌の“和装の悪魔”にも出会う。“アマノザコ”という名前の悪魔なのだが、その名の通り(?)小生意気な言動と、見た目のかわいらしさが相まって非常に愛らしい。彼女が今後どのように物語に絡んでくるのか気になる!
今回の試遊では、この先で待ち受ける“マガツカ”での戦いまでプレイすることができた。フィールドをまっすぐ進めば、ダアトに迷い込んでから15分もかからずにたどり着ける場所にある。……しかし、いま自分がプレイしているのは『真・女神転生』シリーズのナンバリングタイトルである。15分の道のりから周囲を見渡せば、その数倍もの遊びが含まれていた……!
探索し甲斐のあるフィールドが楽しい!
まずは、フィールドの遊び要素について。冒険の舞台となる魔界=ダアトは、高低差のある3Dの広大な世界となっている。ビルの影や倒壊したガレキの裏などで何かを見つけられることもあって、かなり探索し甲斐がある印象。
また、ZLもしくはZRボタンを押しながら移動すると高速でダッシュすることが可能で、下り坂ではスライディングができるなど、移動はかなり快適だった。さらに、Bボタンでジャンプができるようになり、アクション性は大きく増している。
フィールドは少し進むごとに“龍穴”と呼ばれるキャンプのような場所が登場する。ここでは、セーブをしたりアイテムの売買をすることができ、さらに物語が進むと、悪魔合体などの要素も解放されていく。一度利用した龍穴どうしは、その後“龍脈渡り”でいつでも一瞬で行き来できるようだ。
ほかにも、フィールド上には“マガツヒ結晶”と呼ばれる光る玉が落ちていて、近付くとその色に応じてHPやMPなどのパラメーターが回復できるようになっている。シリーズの伝統か、回復のコストがやや高めな本作ではあるが、序盤はこのマガツヒ結晶を活用すれば、かなりラクに探索が進められるだろう。
さらに探索を進めていくと、特定のアイコンが表示された悪魔などと会話して“クエスト”と呼ばれる依頼を受けることができるようになる。人捜しや物探し、悪魔退治など内容はさまざまだが、達成すると“○○の写せ身”などの貴重なアイテムがもらえたりする。“写せ身”とは、悪魔の能力を写し取った霊体で、“龍穴”にある“邪教の世界”へ持っていくと、写せ身に宿された悪魔のスキルや防御相性を主人公に宿したり、仲魔と合体させたりできる便利なアイテムだ。
龍穴にはほかにも、アイテムを売買できる“骸の隠れ家”というショップが存在する。ここの店主であるギュスターヴからは、ダアトじゅうに散らばっている子分“ミマン”を探すように言われる。特定の数を見つけるごとにアイテムがもらえて、序盤のマップだけでも5体ほど潜んでいるので、ボス戦に備えてレベル上げをするついでに探してみるといいかもしれない。
ほかにも、宝箱や、調べると“遺物”(ギュスターヴに売って換金できる)が見つかる自動販売機なども散在し、それらを隅々まで探して回収していくと、15分でたどり着くはずの最初のボス戦にも1時間以上かかるだろう。さすがはメガテン、時間泥棒にも程がある緻密さである(誉め言葉)。
『メガテン』らしい硬派な歯応えも……!
古きよき時代からの『メガテン』ファン(筆者含む)からすると、『真・女神転生』とは、初見のプレイヤーにも容赦のない、まさに悪魔のような困難が待ち受けるゲームとして有名だった。かつ、それを乗り越えたときの達成感がたまらなかったのである。ドMか!
そして、シリーズを重ねてきた中で、そんな高難度の楽しさは保持しつつも、誰でも楽しめるようなやさしいモードが用意されるようになり、本作でも“Casual”や、もっとカンタンな“Safety”(本作の発売日より無料配信される)といった難易度でもプレイできる。とくにSafetyは、悪魔を蹴散らしながら物語をサクサク進められるので、快適さを超えて征服欲すらも手軽に満たせるかもしれない。
一方、難易度“Normal”もしくは“Hard”でプレイすると、本来の『メガテン』らしい容赦のなさが味わえる。本作でも採用されている、シリーズでおなじみの“プレスターンバトル”は、相手の弱点を突きながら戦うのが基本で、相手に不利な攻撃に成功すればこちらの残り行動回数が減らない(ただし最大で8回)という特徴がある。また逆に、相手に有利な属性の攻撃を仕掛けてしまうと痛い目に遭ってしまう。
このシステムは、上手に使いこなせるようになると途端にゲームのおもしろさが変わってくる。弱点属性のほかにも、状態異常や回避率、命中率のバフ・デバフといった要素もあり、マスターすれば文字通り「ずっと俺のターン」にできるのだ。また、序盤ではすべての攻撃をクリティカルにできる技“禍時:会心”が強力で、ボス戦などで役に立ちそうと感じた。
とは言え、初見の敵の弱点などわかるはずがなく(判別するための消費アイテムはあるが)、調べる過程で相性の悪い属性で攻撃してしまうことだってある。そんなとき、無慈悲なまでの反撃を食らって、ボス戦でもないのにゲームオーバーとなってしまうことも……。これぞメガテン。そうやって知識と経験(弱点属性が何となくわかるようになったり)を積み重ね、慎重に進めていくことが重要なのだと骨身に染みる。
伝統と新しさとを詰め込んだ意欲作だ!
本作をプレイして気づいたのは、これまでのシリーズと同様に“荒廃した世界”を舞台にしながらも、マップの広大さや、一度に登場するキャラクターの多さなどもあってか、どこか開放感があって従来よりも息苦しさは感じなかったということ。難易度こそ少々厳しめで、敵の攻略法などは手探りで進めなければならない要素が多く、ゲームとしては『メガテン』への期待を裏切らない作品になっているのだが、伝統を維持しつつも新しさが感じられる仕上がりだった。
ビジュアルに関しても、Unreal Engineを駆使している恩恵もあるのか、Nintendo Switchではトップクラスの美しさだろう。同ハードを持っている、あるいは持っていないが『メガテン』には興味があるという人には、ぜひ本作をオススメしたい。
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