国内公募投信のパフォーマンスを指数化したモーニングスターインデックスで過去5年余りの資産別運用成績を振り返ると、「国際株式型」がトップの成績になった。2020年3月の「コロナ・ショック」による株価の大幅な下落については、21年6月末までに「国内債券型」を除いて主な資産クラスでは急落前の水準を上回っている。「国内債券型」に代表される国内の円金利資産は、預貯金も含めて運用収益があげられず、株式やREIT(不動産投資信託)、また、それらの資産を含む「バランス型」への資金シフトを考えた方が良いのではないだろうか。
モーニングスターインデックスは、国内の公募投資信託のパフォーマンスをモーニングスターが区分したカテゴリー別に比較できる指数だ。今回は、その中で最も大きな区分について代表的な7分類の推移を見た。この大分類には、他に「商品指数連動型」「オルタナティブ投資型」「特殊運用型」があるが、他の大分類に比べて残高が小さいために省いた。この大分類については、例えば、「国内株式型」は、「国内大型バリュー」「国内大型ブレンド」「国内大型グロース」「国内中型バリュー」などとさらに細かな区分があるが、大分類の動きをみることによって、それぞれの資産クラスのパフォーマンスの傾向がつかめる。
この大分類について、2016年1月末を起点に、21年6月末まで5年6カ月間の推移をみてみると、「国際株式型」がプラス89.01%と最も大きく値上がりし、続いて「国内株式型」のプラス66.13%、「国内REIT型」がプラス49.35%、「国際REIT型」がプラス41.43%と続く。ワーストは「国内債券型」のプラス1.74%で、「国際債券型」のプラス19.48%よりも大きく見劣りする。また、これらの資産に分散して投資する「バランス型」はプラス30.19%だった。
このような成績の違いを改めて確認すると、「国内債券型」に投資する意味について考えさせられる。この「国内債券型」は、日本円の金利に投資しているということでは、預貯金と同じだ。そして、家計の預貯金は21年3月末時点で1056兆円もある。家計の金融資産が約1946兆円で、その約54%を占めている。この預貯金と同じような性格を持つ「国内債券型」のパフォーマンスが5年余りでわずかに1.74%でしかない。
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