【NQNニューヨーク=戸部実華】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比203ドル06セント高の3万5133ドル99セントで推移している。新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の感染拡大の懸念から前日まで売りが優勢だった景気敏感株を中心に買い直されている。米金融緩和の継続観測も相場を支えている。
半導体のインテルや機械のハネウェル・インターナショナル、化学のダウが高い。原油高を受けて石油のシェブロンも買われている。クレジットカードのマスターカードが29日朝に発表した2021年4~6月期決算が市場予想を上回り、米消費回復が改めて意識されて同業のアメリカン・エキスプレスやビザも連れ高している。前日は下げたスマートフォンのアップルも高い。
前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、テーパリング(量的緩和の縮小)開始の条件としてきた「政策目標に向けた顕著な一段の進展」には「まだ少し離れている」と述べた。政策変更は当面先との認識が広がり、株式の買い安心感につながっている面もある。
29日朝発表の2021年4~6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率6.5%増と市場予想(8.4%増)を下回った。週間の新規失業保険申請件数は40万件と市場予想(38万件)より多かった。景気は予想していたほど過熱していないうえ、米雇用回復には時間がかかるとの見方も、金融政策の現状維持が続くとの観測を誘ったようだ。
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