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Saturday, July 3, 2021

轟音、住宅や車のみ込み海まで土砂 熱海の土石流 - 産経ニュース

土石流は多くの建物を巻き込み、住宅地を流れ落ちた=3日午後5時16分、静岡県熱海市伊豆山
土石流は多くの建物を巻き込み、住宅地を流れ落ちた=3日午後5時16分、静岡県熱海市伊豆山

静岡県熱海市伊豆山地区で3日に発生した土石流は轟音(ごうおん)を上げながら多数の家屋や車をのみ込み、一部が海に流れ込んだ。茶色く濁った土砂が道路を埋め尽くし、休日の観光地は一変。間一髪で難を逃れた住民らは連絡の取れない家族らの安否を気遣い、避難所などで眠れぬ夜を過ごした。

同地区の高台にあるアパートに住む団体職員の伊勢井勝さん(70)は3日午前10時半ごろ、前日からの大雨が「ゴーッ」という聞き慣れない音に変わったのに気づいた。窓の外を見ると、物置小屋が流され、5~10分の間に十数棟の家屋が土砂とともに目の前を過ぎ去っていった。

「大雨はひどかったが、土石流が起きるとは想像もしていなかった。目の前の光景が怖くなり、もっと高台にある知人の家に避難した」と不安そうに話した。

「土石流だぞ」

鈴木芳明さん(77)は同11時過ぎ、自宅で警察や消防の避難の呼びかけを聞き、携帯電話とカバンだけを抱えて車に飛び乗った。坂の上から白煙を上げて迫る土石流。車を発進させた直後「ダダダダーッ」という音とともに背後で自宅が濁流にのまれた。

妻の則子さん(77)とともに着の身着のままで避難所の中央公民館にたどり着いたが、「テレビがないので情報が得られない。着替えを買ってきたが、家も何もかも流され、携帯とカバンと車しか残っていない」と肩を落とした。

土石流は同地区の逢初(あいぞめ)川沿いに急斜面を流れ落ち、東海道新幹線の高架や国道135号を通り過ぎ、伊豆山港に到達。国道にかかる逢初橋のバス停近くには天井まで土砂で埋まったバスが立ち往生していた。

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