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Monday, September 21, 2020

日本人選手のみで戦った富山グラウジーズ、FE名古屋に敗れるも若手や新加入選手が頭角を現す試合に - バスケットカウント

富山グラウジーズ

ルーキーの松脇圭志がチームに勢いを与える

富山グラウジーズがファイティングイーグルス名古屋とプレシーズンゲームを行い、81-91で敗れた。

富山の先発は宇都直輝、水戸健史、前田悟、城宝匡史、橋本晃佑。FE名古屋は外国籍選手2名と帰化選手のソウ・シェリフを擁したが、富山は外国籍選手がまだ合流できていないため、日本人選手のみで挑んだ。

オフェンス力に長けた選手が集まった新生富山は、この試合でスピードあるバスケを展開する。ハンドラーが多いため誰がボールを持ってもプッシュすることができ、序盤からトランジションバスケで強みを発揮する。

しかし、オフボールでの連携がうまく取れず、ボールが動かない。また、FE名古屋の激しいディフェンスと高さに苦戦し、スペーシングを取ることができずに最後は個の力に頼り、宇都や岡田がリングにアタックするがタフショットに。それでもベテランの城宝や水戸がフロアバランスをしっかりと取り、ゲームを落ち着かせる。それぞれがボールを持ちすぎずパスを回すことでディフェンスのズレを作り、最後はストレッチ4の橋本が3ポイントシュートを沈めるなど徐々に新生富山の強みを発揮した。

それでも、いわゆる『オン3』を起用するFE名古屋の高さに対抗するのは簡単ではない。インサイドからの得点を許し、セカンドチャンスも与えてしまうなどして、33-41とリードを許して前半を折り返す。

後半になるとディフェンスでは外国籍選手に対し、ダブルチーム、時にはトリプルチームで守りタフショットを打たせる。さらにボックスアウトを確実に行い全員でリバウンドに絡みに行くことで、ディフェンスリバウンドからの速攻へ持ち込んだ。

徐々にペースをつかんできた富山だが、チームにさらなる勢いを与えたのが昨シーズン途中に特別指定で加入した松脇圭志だ。昨シーズンは1試合出場、プレータイム2分に留まったが、この試合では攻守ともに存在感を発揮。ディフェンスでハッスルし、外国籍選手からオフェンスファウルを2回も誘い精神的ストレスを与える。オフェンスでも前が空けば躊躇することなくシュートを放ち、連続で3ポイントシュートを成功させる。相手が外角への警戒を強めたところで、今度はドライブで得点を重ね、3点差まで迫った。

試合が進むにつれてチーム全体のディフェンスのインテンシティも上がったが、終盤でターンオーバーからの失点が相次ぎ、最終スコア81-91で敗れた。

この試合ではFE名古屋のアンドリュー・フィッツジェラルドに37得点、ジェロウム・ティルマンに15得点を許した。しかし、やられるだけでなくサイズ不足をゾーンディフェンスでカバーするなど収穫も得られた。富山は前田が20得点、松脇が14得点、岡田が11得点、宇都が10得点を記録し、誰に偏ることなくバランス良く得点を重ねた。

特に昨シーズン新人王の前田はポストプレーや3ポイントシュートを沈めチームに勢いを与え、岡田との連携プレーやリバウンドでも貢献し、踏ん張りどころを支える活躍をした。

外国籍選手が合流できず難しい状況での試合で課題も多く出たが、若手、ベテランがそれぞれ役割を全うした。ここから開幕に向けて、どれだけチームケミストリーを高めることができるかに期待したい。

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