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Friday, September 11, 2020

イギリス政府、離脱協定無効化法案の撤回を拒否 EUは法的措置も - Newsweekjapan

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欧州連合(EU)は10日、英国に対し、EU離脱協定をの一部条項を実質的に無効化する「国内市場法案」を直ちに撤回するよう求めた。ジョンソン英政権はこれを拒否し、計画を進める姿勢を示した。

欧州委員会は、英政府が法案を推し進めた場合、昨年合意した離脱協定に「極めて重大な違反」になると警告した。

欧州委のセフコビッチ副委員長と英国の離脱担当責任者であるゴーブ内閣府担当相との緊急会談後、EUは英側の提案が「信頼を著しく傷つけた」とし、修復措置を講じるべきだと述べた。

これに対し、英政府は法律意見書で「英議会は国内法を巡る問題における主権者で、条約上の義務に違反する法案を可決できる。そうした法律を制定する場合、議会の行動は違憲にならない」と指摘した。

ゴーブ担当相は「(法案の撤回は)できないし、そうするつもりもないことをセフコビッチ氏に説明した」と述べた。

EU外交官や当局者は、年内の離脱移行期間内に問題は解決しないだろうとし、EUが離脱協定を理由に法的措置を取る可能性もあると述べた。

ルドリアン仏外相は、ラーブ英外相に対し、離脱協定違反は「容認できない」と伝えたという。

こうした混乱を受け、英ポンドは対ドルと対ユーロで下落。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、交渉の行方を注視していると述べた。

EUのバルニエ首席交渉官は英国の姿勢を批判した上で、双方に大きな溝があると指摘。「英国はEUの基本的な原則と利益について互恵的な方法で関与していない」とし、「EUは起こり得る全てのシナリオに向けて準備を急いでいる」と表明した。

英国側の交渉責任者であるフロスト氏は、来週もブリュッセルで協議があり、合意に向けて取り組むとした上で「困難な分野がいくつも残っており、なお隔たりが大きい分野もある」とした。

[ロイター]


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