東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日、オンライン形式で12日に開かれたASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議の議長声明を発表した。南シナ海情勢に関し改めて「懸念」の文言が盛り込まれたが、草案段階にあった「力の不行使」を直接促す表現は削られた。
ARFは米中や日本なども加わった対話枠組みで今年の議長国はベトナム。厳しく対立する米中はいずれも南シナ海で軍事演習など示威行為を続けており、表現を巡り関係国の調整が付かなかった可能性がある。
声明は南シナ海情勢を巡り「複数の閣僚から懸念が示された」と指摘。「状況をさらに複雑化させ得る行動を回避する」とした一方、草案にあった「力や力を行使するとの脅しを使わない」との部分が消えた。
南シナ海では8月に中国が弾道ミサイルを発射したほか、米軍も活動を活発化させており、偶発的な衝突を懸念する声が高まっている。(共同)
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