シンガーソングライター・ましのみが、ミニアルバム『つらなってODORIVA』を3月18日にリリースする。爪切男原作のドラマ『死にたい夜にかぎって』の主題歌“7”を含む本作は、去年、大学を卒業したましのみにとって、その音楽人生の第二章の幕開けを告げる記念碑的な作品といえるだろう。
これまではビジュアル面も含めた「ましのみ」というキャラクターを全面的に打ち出すような作風だったが、本作でましのみが試みているのは、1音1音の質感や、声の震えや揺ぎといった「ディティール」によって、作品にリアルを閉じ込めようとする、繊細で空間的な音楽表現。横山裕章(agehasprings)、sasakure.UK、パソコン音楽クラブといった編曲陣、さらにサポートドラムの諸石和馬(ex. Shiggy Jr.)の手も借りながら、ましのみは、その体温を、感情を、音楽に刻み、あなたに届けようとしている。
ましのみは「これまで、ほとんど音楽を聴いて育ってこなかった」と語るが、しかし彼女の耳は、街のざわめきや日常から溢れる生活音も「音楽」として捉えている。誰かのため息だって、彼女は「音楽」として捉えるかもしれない。教科書に載っている類の文脈ではない、ましのみ自身の人間としての「歴史」が、この音楽には込められている。だから、この『つらなってODORIVA』という作品には、空間と時間があり、温度がある。「この音楽は自分に向けて鳴っている」と、聴く人は感じるだろう。少なくとも、僕はそう感じた。

ましのみ
1997年2月12日生まれのシンガーソングライター。2016年3月、ヤマハグループが主催する日本最大規模の音楽コンテスト『Music Revolution 第10回東日本ファイナル』で約3000組の中からグランプリを獲得。2018年2月、大学在学中に『ぺっとぼとリテラシー』でメジャーデビュー。2020年3月18日、ドラマ『死にたい夜にかぎって』のオープニング主題歌“7”を収録したミニアルバム『つらなってODORIVA』をリリース。
世間を「怪物」と思っていた2年間。ポップな音楽を突き刺すように鳴らしていたワケ
―新作『つらなってODORIVA』のタイトル、なぜ表記は「踊り場」ではなく「ODORIVA」なんですか?
ましのみ:人に言うようなことじゃないんですけど、これは「GODIVA」みたいな見た目にしたかったんですよ。なんというか、ご褒美みたいにしてあげたくて(笑)。
―いい話です(笑)。今作を聴かせていただいて、独特な「ズレ」や「ゆらぎ」、「隙間」のようなものが、音楽として捉えられているように感じたんです。以前のましのみさんの音楽は、もっと輪郭がはっきりしたものだったと思うんですよ。
ましのみ:そうですね。今回は、隙間やゆらぎ、生活感や温かみを意識して、音楽を作りました。私は初の全国流通盤がメジャーデビュー作だったんですけど、それから去年出した2ndアルバム(『ぺっとぼとレセプション』)までの2年間くらいはずっと、世間を怪物として見ている感覚が自分のなかにあって。特に1stアルバムは。
「世間という怪物に対して、いかに突き刺すか?」ということを考えながら音楽を作っていたんです。なので、心地よさよりも「いかに耳につくか?」を考えたうえで言葉選びやサウンド作りをやってきたし、パッと耳につきやすい音であることを優先して考えていました。
ましのみ『ぺっとぼとリテラシー』(2018年)収録曲(Spotifyで聴く / Apple Musicで聴く)ましのみ:結果として、派手なものだったり、スクエアで隙間のない音楽になっていたと思うんですけど、それは、音楽を聴く人のことを度外視していたというか……それもそれで一つの美学だったのでいいと思ってるんですけど、私が世間に対して、すごく閉じていたんだと思うんです。
―怪物に喰われないように、攻めながら身を守っているような状態ですね。
ましのみ:歌詞を書くときにも、自分の内側のネガティブを掘っていくことが、いい歌詞を書くことにつながると思っていて。だから、人と会わないようにしたり、友達ともなるべく遊びに行かないようにしていたんです。
ましのみ『ぺっとぼとレセプション』(2019年)収録曲(Spotifyで聴く / Apple Musicで聴く)―当時のましのみさんは、なぜネガティブを掘ることが「世間に突き刺さる音楽」につながると思っていたのでしょうね?
ましのみ:そもそも私、昔から綺麗に作られすぎているものは好きじゃなくて、明るい歌を聴いても、疎外感を感じてしまう人間だったんです。なので、暗い音楽ばかり聴いていた時期もあったんですよ。でも、暗い気持ちで暗い音楽を聴くと、さらに暗い気持ちになって、そしてまた、暗い気持ちで暗い音楽を聴いて……って、負のループに落ちてしまうんですよね。
だからこそ私は、聴き手を負のループに落とさずに、聴き手の気持ちに寄り添って、すくいあげてくれるような音楽をずっと求めていて。「歌詞はネガティブだけど、明るくなれるような曲調の音楽がやりたい」って、インディーズの頃からずっと言っていたんです。
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March 17, 2020 at 04:01AM
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ましのみの人間的開花。世界と自分を閉ざしていた、呪いを破って - CINRA.NET(シンラドットネット)
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