2月の最終水曜日に、ピンク色の服や小物を身につけていじめに反対する意思を示す「ピンクシャツデー」が、国内で広がっている。きっかけは、ピンク色のシャツで登校したことでいじめられた男子生徒を救った、カナダの高校での出来事だ。子どもたちが企画し、呼びかける学校も出ている。
2007年2月、カナダの高校で、ピンク色のシャツで登校した男子生徒がからかわれ、いじめられた。それを知った上級生がピンク色のシャツを買って友人らに配布。翌日、多くの生徒がピンク色のシャツを着て「いじめ反対」を訴えた。この出来事が話題を集め、2月の最終水曜日が「ピンクシャツデー」に。世界各地にも広がった。今年は2月26日だ。
今月9日、横浜市中区で、ピンクシャツデーを前にしたイベントが開かれた。認定NPO法人神奈川子ども未来ファンドなどが主催し、今年で3回目。10年に息子の真矢(まさや)さんをいじめによって亡くした篠原真紀さん(53)が舞台に立ち、「子どもはいじめられていることを必死で隠す。だから、どんな形であれ、子どもから『いじめ』という言葉がでたら、それは黄信号ではなく赤信号。一刻も早く大人が介入しなければならない」と訴えた。
横浜市立東高校サスティナブル研究部の生徒11人もステージに立った。昨秋、ピンクシャツデーを知り、「うちの学校でやりたい!」。26日は、ピンク色のシャツやカーディガンを着て登校できる。女子生徒(16)は「ピンク色を身につけるだけで意思表示ができる。みんなに伝えやすいと考えた」と話す。
部員の男子生徒(16)は、中学時代にいじめを受けた兄が、人間不信から進学した高校をやめ、家に閉じこもっていると打ち明けた。「家族は本当につらい。いじめをなくすためなら、僕は本気で取り組みたい」
横浜では26日午後にイベント…
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