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Wednesday, May 15, 2024

始まりは「原子力」の3文字 原発運転差し止め求め、提訴から25年:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 「とても残念。悔しいの一言です」。申立人の一人、芦原康江さん(71)=松江市=は広島高裁松江支部前で声を震わせた。広島高裁松江支部は15日、島根原発2号機の運転を差し止める仮処分の申し立てを却下した。

 始まりは、10代の頃に感じた疑問だった。

 1970年、島根原発の建設工事が始まった。「夢のエネルギーがやってくる」。周りの人たちは喜びに沸いていた。

 だが、芦原さんの目には違って見えた。

 当時は学生。建設計画を伝える新聞の「原子力」という文字が「広島、長崎に落とされた『原子爆弾』と妙に重なった」と振り返る。

 原発をめぐる学習会やシンポジウムに足しげく通った。いろいろなことを知った。使用済み核燃料の処分方法が決まっておらず、原発が「トイレなきマンション」と呼ばれていること。事故が起これば、原子炉内の放射性物質が飛散し、住民も被曝(ひばく)する可能性があること。

 結婚し、2児の母となった…

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