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Wednesday, January 3, 2024

Perfumeが熱狂のカウントダウンライブで力強く予告「ここからゴールデンタイムが始まります!」(ライブレポート / 独占カット含む写真8枚) - 音楽ナタリー

Perfumeのカウントダウンライブ「Perfume Countdown Live 2023→2024 “COD3 OF P3RFUM3” ZOZ5」が12月30、31日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催された。Perfumeがカウントダウンライブを行うのは5年ぶり。ファンクラブ「P.T.A.」発足15周年、そして日本国外に在住するファンを対象としたファンクラブ「WORLD P.T.A.」の発足10周年を記念して、12月31日の公演はFC会員限定で開催された。この記事ではFC会員以外も参加することができた30日の公演の模様をレポートする。

Perfume(撮影:木村泰之)

Perfume(撮影:木村泰之)

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大歓声を浴びて心からの笑顔を浮かべる3人

2023年6月にスペイン・パルセロナの大型音楽フェスティバル「Primavera Sound 2023」に出演し、イギリス・ロンドンのO2 Shepherd's Bush Empireにてワンマンライブ「Perfume LIVE 2023“CODE OF PERFUME”」を行ったPerfume。これらの海外のステージで彼女たちは、普段のライブで間違いなく盛り上がる人気曲を畳み掛けるようなセットリストを組み、現地のファンを熱狂に導いた。今回のカウントダウンライブは、そのロンドンでの単独公演をさらにアップデートさせたうえで、国内に持ち帰るというのが主旨。ちなみにロンドン公演のタイトル「CODE OF PERFUME」は“Perfumeの掟”を意味し、これは2007年の東京・LIQUIDROOM公演、2010年の東京・東京ドーム公演、2016年のドームツアーにて形を変えて行われてきたダンスパフォーマンスを指す。

Perfume(撮影:Hanna Takahashi)

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太陽、月、地球についてメンバーが声を合わせて語るオープニングムービーののち、スモークが焚かれたステージ上に、白い衣装を着たPerfumeが一瞬のうちに登場。神秘的な雰囲気をまといつつ、ダイナミックなダンスで「FLASH」を披露した。これを皮切りにライブ序盤は、ロンドン公演と同じく攻撃的な曲順でライブが進行し、そのため観客の声援も大きくなっていく。Perfumeにとって、ぴあアリーナMMはコロナ禍に単独公演「Perfume LIVE 2021 [polygon wave]」「Perfume LIVE 2022 [polygon wave]」を行った場所。これらのライブは感染拡大防止のため観客の声出しが禁止されていたため、同じステージで大歓声を浴びるのはメンバーにとっても新鮮だったのかもしれない。「エレクトロ・ワールド」でのオーディエンスからの「オイ!」という掛け声に、3人は心からの笑顔を浮かべていた。

目まぐるしく変化するビジュアルでオーディエンスを翻弄

あ~ちゃんが曲中で観客を煽ることはよくあるが、この日は「レーザービーム」の曲中で、のっちが「楽しむ準備はできてますか!」とフロアに呼びかけるという珍しいひと幕も。「ポリリズム」は2023年の海外公演のために中田ヤスタカ(CAPSULE)に作ってもらったという、荘厳なイントロを加えたバージョン「ポリリズム Pro Max」としてセンターステージで披露され、観客との距離の近さもあって会場の盛り上がりはますます加速した。セットリストの終盤に来ることが多い「ポリリズム」を早くも歌ったことについて、「頭から飛ばしております。もう『ポリリズム』やっちゃったよ(笑)」とはにかむあ~ちゃん。今回の選曲について「海外でがんばったセットリストを日本のみんなにも観てもらえるということで。自己紹介みたいなセットリストになっているというか、Perfumeのベストのライブになってます」と説明した。

Perfume(撮影:Hanna Takahashi)

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「∞ループ」では、冒頭のAメロを歌い終えたところでメンバーが瞬時に床の下に消え、無限に増殖したPerfumeが歌い踊る映像がステージ上に流れる。そして真っ赤な衣装にチェンジした3人が再びステージに現れ、「Spinning World」がスタート。さらに彼女たちは「Spinning World」が終わった一瞬の暗転の隙に、早着替えをして「アンドロイド&」のパフォーマンスを開始し、目まぐるしく変化するビジュアルでオーディエンスを翻弄していく。自走する6枚のアミッドスクリーンに囲まれながらPerfumeが踊り、背後に映る彼女たちの影が曲に合わせて変形する演出でおなじみの「FUSION」は、影のサイズが舞台上をはみ出すほどに巨大化。引き続きアミッドスクリーンを使ったド派手な光の演出とともに「edge」が披露され、インパクトのあるステージングの2曲の連発に会場中が圧倒されていた。

ここからロンドンと異なる独自のパートに突入

Perfume(撮影:木村泰之)

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ここまではロンドン公演をなぞるセットリストでライブが進行していたが、ここからロンドンと異なる独自のパートに突入。「CODE OF PERFUME」と題されたこの演目では、スピーディでハードなビートに乗せてメンバーが1人ずつステージに現れ、「心、体、自分」というPerfumeの声が響く中で、後ろに映る自身のモーションデータとセッションをするように、かつての「Perfumeの掟」のようにソロでダンスを繰り広げた。そして3人が順に踊り終えると、そのまま月の映像を背にして「Moon」を歌唱。さらに、当時まだ曲の存在も知らされていなかったロンドン公演でサプライズで初披露された「ラヴ・クラウド」へと続き、チャーミングにステップを踏む3人の笑顔が満員の客席に伝搬していった。そしてライブのセットリスト入りは初となる「すみっコディスコ」がスタート。観客は待ってましたとばかりに振りコピをしながらそのディスコサウンドに体を委ねていた。

Perfume(撮影:木村泰之)

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声を出して観客との一体感を高めようという恒例の「『P.T.A.』のコーナー」では、正月にちなんだダンスを踊ることに。あ~ちゃんがリズムに乗せて「雑煮」「門松」「鏡餅」「雪合戦」を形態模写して、オーディエンスもその動きに合わせて踊るのだが、あ~ちゃんが「雑煮!」と言うたびに後ろでかしゆかが小声で「醤油」「すまし」「丸餅」と付け加え、あ~ちゃんに「餅への愛が強すぎ(笑)」とツッコまれていた。このコーナーではさらに、メンバーによる「すみっコディスコ」のサビの振付講座も実施。しかしメンバーと対面して踊るため、多くの観客は左右がわからなくなってしまったようだ。そこでわかりやすいようにと、のっちが観客と同じ方向を向いて踊ることに。客席に背中を向けて踊るのっちに、あ~ちゃんが「頼りになる!」と声をかけると、のっちは後ろを向いたまま力こぶを見せるようにガッツポーズ。その姿を見たあ~ちゃんは、思わず「腕が細すぎる!」と笑っていた。

そしてここからライブはラストスパートに。2023年末の「NHK紅白歌合戦」でもライブ定番曲として披露された「FAKE IT」がスタートすると、3人の声に煽られてオーディエンスが一斉にジャンプする。さらに「チョコレイト・ディスコ」が始まり、客席からの力の限りの「ディスコ!」というコールが会場に響き渡った。

「ここからPerfumeはゴールデンタイムが始まります!」

かしゆか(撮影:石井亜希)

かしゆか(撮影:石井亜希)[拡大]

彼女たちは最後の曲に入る前に1人ずつ挨拶。かしゆかは「『CODE OF PERFUME』はロンドンでワンマンライブをやろうということが決まってから生まれたんですが、Perfumeの歴史をたどってベストだと思える曲目を全部詰め込んだこのライブが生まれたことで、Perfumeの新たな未来を見れたと感じたんです。自分たちにとっても感動的なライブだったので、ぜひ日本でもみんなに観てほしいと思ってこのカウントダウンライブが実現しました」と今回の経緯について語り、「『CODE OF PERFUME』はどんどんアップデートしていくんだろうと思います。皆さんとどこかしらで出会った思いが、このPerfumeの歴史の中に流れているんだなというのを今日すごく感じました」「みんなと一緒にこんな大きな場所で声を出せて、私たちのベストだと思えるライブを一緒に作れて本当に最高に幸せでした」とライブを振り返った。

のっち(撮影:石井亜希)

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続いてのっちが「珍しく何も引っ提げずにロンドンに行くことになり、そして生まれた『CODE OF PERFUME』という演目でしたが、それによって、私たちのライブのベスト盤みたいな、ものすごく強力なショーができあがったので、やっぱりいつも近くで応援してくれているみんなと共有したい、大きな会場と演出でもやってみたい、カウントダウンライブもやりたい、といろんな『やりたい』の気持ちが詰まった今日でした」と説明。「このベスト盤がどんどん更新されるようになったら、数年後にとんでもないものになるかもしれないし、大事にしたい演目になりました」と意気込みつつ、客席にいる小さな子供たちに向けて「みんなは初めて観たことと思います。どうだったかな? 帰ったらお母さんたちにイチから説明してごらん?」と呼びかけて客席の笑いを誘った。

あ~ちゃん(撮影:石井亜希)

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最後にあ~ちゃんが「『あのときの曲、俺観たことある!』『この曲は映像でしか観たことなかった!』『あ、これ毎日車で聴いてるやつ』『これ電車でいつも聴いてたんだよなあ』……そんなふうにみんなが重ねてくれた私たちPerfumeへの思いが、今日届きました。いろんな曲をやって、感動して泣いてる人もいるし、こっちを見ないで爆踊りしてる人もいるし、皆さんのPerfumeとのいろいろな関わり方を見させてもらいました」と観客に語りかけ、「これからも私たちPerfumeは、楽しいな、カッコいいなと思ってもらえることを続けていきます」と決意を口にした。そして「さあ! 来年は辰年! 年女が2人もいます」と言って、かしゆかとのっちが笑顔に。あ~ちゃんは続けて「そして2025年は私の巳年です! ここからPerfumeはゴールデンタイムが始まります!」と力強く予告し、会場から大歓声が沸き起こった。そして最後に、3人と観客が一斉に右手を挙げて「MY COLOR」がスタート。ファンとの絆の強さを改めて感じさせるような、一体感が会場内に広がった。

「Moon」をBGMにしてスクリーンにスタッフロールが流れる中、3人は観客に「ありがとうございました!」と声をかけつつ手を振りながらゆっくりと退場。そしてPerfumeメンバーが無機質に話す「2023 これまでを、2024 今を、2025 これからを」というナレーションが流れてライブは終了した。発表された際には公演名が何を意味するのか憶測を呼んでいた「2023→2024 “COD3 OF P3RFUM3” ZOZ5」は、Perfumeの2023年までの歴史を総括しながら、来たる彼女たちの“ゴールデンタイム”を予感させるステージとなった。

なお、FC会員限定で行われた翌12月31日の公演では、「『P.T.A.』のコーナー」で年越しのカウントダウンを実施。年をまたいだ瞬間にメンバー手書きメッセージ入りの銀テープが客席に発射され、新年1曲目として「Spring of Life」が披露された。

セットリスト

「Perfume Countdown Live 2023→2024 “COD3 OF P3RFUM3” ZOZ5」2023年12月30日 神奈川・ぴあアリーナMM

01. FLASH
02. エレクトロ・ワールド
03. レーザービーム
04. ポリリズム
05. ∞ループ
06. Spinning World
07. アンドロイド&
08. FUSION
09. edge
10. CODE OF PERFUME
11. Moon
12. ラヴ・クラウド
13. すみっコディスコ
「P.T.A.」のコーナー
14. FAKE IT
15. チョコレイト・ディスコ
16. MY COLOR

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