未完の始まり:未来のヴンダーカンマー
公式サイト
絵画や彫刻に加え、動物の剥製や植物標本、地図や天球儀、東洋の陶磁器など、世界中からあらゆる美しいもの、珍しいものが集められた「ヴンダーカンマー(驚異の部屋)」。15世紀のヨーロッパで始まったこの部屋は、美術館や博物館の原型とされている。それは、見知らぬ広大な世界を覗き見る、小さいながらも豊かな空想を刺激する展示室であった。しかし、大航海時代の始まりとともに形成されたヴンダーカンマーには、集める側と集められる側の不均衡や異文化に対する好奇のまなざしも潜んでいった。
グローバル化が進み、加速度的に世界が均質化していくなかで、今改めて文化や伝統とはなにか、また他文化や他民族とどう出会うかが問われている。かつて「博物館行き」は物の終焉を意味する言葉だったが、本展に出品するリゥ・チュアン、タウス・マハチェヴァ、ガブリエル・リコ、田村友一郎、ヤン・ヴォーの5人の作家たちは、歴史や資料を調査・収集し、現代のテクノロジーを交えながら、時を超えた事物の編み直しを試みる。美術館の隣に新しくできる博物館の開館にむけて開催する本展では、文化表象の実践の場としてのミュージアムの未来の可能性を探る。
開催概要
からの記事と詳細 ( 未完の始まり:未来のヴンダーカンマー – 美術展ナビ - 読売新聞社 )
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