1匹の魚との出合いがなければ、「琵琶湖の宝石」と呼ばれるビワマスはここまで知られなかっただろう。天然より早く成長し、今や広く流通する養殖ビワマスは、米原市上丹生(かみにゅう)にある県の施設「醒井養鱒場(さめがいようそんじょう)」で生まれた。飼育池で泳ぐ群れを見て、1人の研究者は「神様っているんだ」と思ったという。それは、魚の素質を見いだした熱意が生んだ奇跡かもしれない。 (形田怜央菜)
物語は、小さな水槽タンクから始まった。
1990年春。県職員だった田中秀具(ひでとも)さん(67)=守山市=が養鱒場に着任すると、先輩職員が採卵して用意していたビワマスの稚魚が待っていた。数は2千匹ほどいた。...
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