JAPAN PODCAST AWARDS殿堂入りの「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」を手掛けるCOTEN代表取締役CEO深井龍之介さん。著書『世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考』では、歴史から学び、物事への俯瞰(ふかん)的な視点の持ち方を得る“歴史思考”を提案しています。最終回では女性活躍をテーマに、社会の中でマイノリティーとされた人たちの権利獲得までの歴史を振り返りながら、日本のジェンダー格差解消や女性活躍の“今”を読み解きます。
(1)歴史思考:歴史を知れば現代に生きる自分を客観視できる
(2)深井龍之介「こうあるべき」が悩みを生む 断ち切るには
(3)国際女性デーの始まりは?ジェンダーの歴史を世界に学ぶ ←今回はココ
近年、社会の構造そのものが大きく変わり、これまでの常識が通用しなくなってきています。世界が変化の過渡期を迎える中で、日本でもようやくジェンダー格差の解消や女性の社会参画に向けて、新しい時代が切り開かれつつあります。
俯瞰的な視点で見ると、さまざまな差別や格差解消に向けて人々が声を上げ、それまでの既得権益層から権利を勝ち取るまでの道のりには共通点があり、多くの場合40~50年の長い月日がかかっています。
米国を例に女性の権利獲得の歴史を振り返ってみましょう。米国における女性の権利獲得の歴史は古く、女性の参政権を求める活動は、1860年代まで遡ります。1869年に初めて女性の参政権を認める憲法改正案が提出されたものの、否決。実際にその権利が認められるのは、かなり後になってからのことでした。1904年、米ニューヨークで女性たちが参政権を要求してデモを行います(これが「国際女性デー」の始まりです)。米国で女性が参政権を勝ち取ったのは1920年のこと。日本は米国よりもさらに遅くて、女性に選挙権が認められたのは1945年のことです。
1950年代から60年代にかけて米国で活発化した公民権運動では、長きにわたる人種差別との闘いがあり、その後白人男性以外への公民権の拡大が進みました。1970年代以降にはLGBTQの権利獲得の社会運動が活発化し、さらに月日を経て、ようやくここ10年くらいの間に多様性尊重の価値観が浸透してきています。多くの場合で地道な活動を繰り返しながら、歳月をかけて段階的に権利が拡大し、その結果、社会は確実に変わっていきました。
日本に根強く残る男女格差は大きな変化の時を迎えている
日本では1985年に男女雇用機会均等法が制定されて、まもなく40年。日本社会の中に根強く残っていた男女格差は大きな変化の時を迎え、これからの数年間で一気に解消の動きが進展すると予測しています。ところで、こうしたパラダイムシフトが起こるのはどのようなタイミングなのでしょうか?
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