市は22年度、子育て支援の一環として学校給食費と学用品費、保育料を一律免除。財源には国交付金などを充てている。4月からは子どもを含む世帯全員がマイナカードを取得しているケースに限り、給食費などの納付を免除することとし、昨年12月に文書で保護者に通知。市議会常任委員会でも報告した。
担当する市教委は「国が普及を進めるカードを全市民に取得してもらうことを目指しており、納付免除は取得者の特典と位置づけている」と説明する。
一方、条件を満たさなければ、これまで無償だった費用や料金の全額負担が必要となる。ある市議は「子育て支援としての無償化を、カード普及に結びつけるのは強引ではないか」と指摘。保護者らでつくる市民団体も発足し「教育の機会均等に反し、新たな差別を生む」として反対の署名活動を展開している。
市によると、市のマイナカード交付率は昨年12月末現在、県内27市町村で最も高い67・62%。ただ、30代以下は6割前後にとどまっている。
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