馬毛島で港のしゅんせつ工事始まる 「実質的な基地整備の始まり」との声も[08/16 20:05]
自衛隊基地の整備とアメリカ軍の訓練移転が計画される鹿児島県西之表市・馬毛島で、港のしゅんせつ工事が16日から始まりました。計画反対派からは「実質的な基地整備の始まりだ」と懸念の声も上がっています。
「あなた方の工事が戦争への第一歩になることを考えてください」
午前7時ごろ、基地計画に反対する市民らが工事の中止を訴える中、西之表港から作業船2隻が馬毛島に向けて出港しました。
防衛省は、馬毛島の東にある葉山港から沖合に300メートル、幅34メートルの範囲=およそ1万3000平方メートルの海底を、水深3メートルの深さまで掘る計画です。
防衛省によりますと、工事は午後4時半ごろから始まり、工期はおよそ9か月間の予定で、費用は少なくとも十数億円とみられています。
港のしゅんせつはもともと、地元の種子島漁協が漁船の座礁のおそれがあるとして国に求めていたもので、種子島漁協の浦添孫三郎組合長はMBCの取材に対し、「漁業への影響を最小限にするよう工事してほしい」としています。
ただ、港は基地整備のための物資の運搬にも使われることから、基地計画に反対する住民からは「実質的な基地建設の始まり」として懸念の声も上がっています。
(馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会 山内光典会長)
「馬毛島基地建設の始まりだと、しゅんせつ工事をとらえている。これには絶対反対し、抗議したい」
こうした住民の声に西之表市の八板俊輔市長は、記者の問いかけにほとんど応じることはなく、17日に記者会見を開くとしています。
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