新型コロナウイルス感染者の全数把握の見直しに向け、政府は、医師に患者情報の届け出を求める対象者を、高齢者や基礎疾患のある人ら重症化リスクの高い感染者に限定する調整に入った。若年者ら重症化リスクの低い患者について個人単位での届け出は求めない。ただ、医療機関が1日に診療した年代別の新規感染者数の報告は当面続ける。近く関係省令を改正し、早期に運用したい考えだ。
政府は現在、感染症法などに基づき、感染が確認された全ての患者について、氏名と住所、性別、生年月日などを「発生届」として保健所に出すよう医師に義務付けている。届け出は、政府の情報把握システム「HER―SYS(ハーシス)」を通じて入力するが、流行中の「第7波」で感染者数が爆発的に増えたため、医療現場で事務が逼迫(ひっぱく)。全国知事会や日本医師会が全数把握の早期見直しを求めていた。
具体的な見直し案では、感染者のうち重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある人について、保健所などが継続的に健康観察を続けられるよう、これまで通りハーシスへの患者情報の入力を義務付ける。基礎疾患のない若年者ら重症化リスクの低い場合は年代別の感染者数を継続して把握することに絞り、医師に患者ごとの発生届は求めない。政府はこれらの組み合わせで、重症化リスクの高い人への対応に注力が可能となる一方で、都道府県ごとの感染動向の把握も継続できるとみている。
政府は特定の医療機関からの報告を集計して感染状況を監視する「定点把握」への切り替えも視野に入れるが、抜本的な対応は第7波の収束後とする方向だ。【横田愛、神足俊輔】
からの記事と詳細 ( コロナ発生届、重症リスクの患者のみ 全数把握見直しで政府方針 - 毎日新聞 - 毎日新聞 )
https://ift.tt/CmIbVgs
No comments:
Post a Comment