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Thursday, June 30, 2022

つみたてNISAを米国株のみで構成するのはアリ?メリット・デメリットを解説! - ZUU online

日本証券業協会の調査によれば、2018年に積立NISAがスタートして以来、証券会社のつみたてNISA口座数は右肩上がりで増加しています。2021年末には339万口座に到達しており、2020年末と比較しても96.5%の伸び率です。

その積立NISAの投資先として、高い人気を誇るのが米国株です。ただ、投資信託商品を検討している方の中には、以下のようなお悩みを持っている方が多いのではないでしょうか。

積立NISAでおすすめの米国株はどれなのだろう?
積立NISAで米国株に投資したいけど国内株よりリスクが高いのだろうか?

もちろん、投資にリスクはつきものですが、積立NISAの対象商品は投資信託に限定されています。その投資信託は、投資の専門家がさまざまな銘柄に投資を行っている商品であるため、同商品への投資は、分散して投資することと変わりません。

なお、米国株の投資信託は多くの商品が販売されています。

そこで今回は、米国株のみに投資できる積立NISAのおすすめ銘柄などを紹介します。

つみたてNISAの投資先のうち米国株のみで構成された投資信託は?

積立NISAで米国株のみの投資信託に対する投資を検討されている方は、まず代表的な米国株関連の投資信託に関する種類を把握しておきましょう。押さえておきたい投資信託の種類は、下記の3つです。

  • S&P連動型
  • NYダウ連動型
  • 全米株式

それぞれ概要とメリットやデメリットを解説します。

S&P連動型

S&P連動型とは、S&P500への連動を目指した投資信託商品です。S&P連動型の概要とメリットやデメリットは以下の通りです。

概要

S&P500は米国の代表的な株式指数の1つであり、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスという会社が算出および公表しています。米国の主要産業を代表する500社で構成されており、米国株式市場全体のおよそ80%をカバーしているのが特徴です。

また、S&P500連動とは、S&P500という株式指数に連動する運用成果を目指した商品タイプを指します。この「連動」は、ベンチマークとする株式指数と同様の値動きとなるように、銘柄選定や配分調整を行うことで実現しています。

なお、S&P500連動型は多くの投資信託商品がありますが、基本的にそれらは同じような値動きとなります。そのため、信託報酬などの投資コストや純資産残高などを検討材料にすると良いでしょう。

S&P連動型のみで運用するメリットとデメリット

S&P500連動型のメリットとしては、初心者でもわかりやすいという点です。前述した通り、S&P500に連動するため値動きを理解するのは難しくありません。また、米国株式市場の主要500社が対象となっているため、S&P500連動型の投資信託商品を選べば、自然と分散投資している状態になることもメリットの1つです。

なお、デメリットとして短期的かつ株式市場平均以上のリターンは期待できないという点が挙げられます。

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NYダウ連動型

NYダウ連動型とは、NYダウへの連動を目指した投資信託商品です。 NYダウ連動型の概要とメリットやデメリットは以下の通りです。

概要

NYダウとは、ダウ・ジョーンズ工業株価平均のことであり、S&P500と並ぶ米国の代表的な株式指数の1つです。S&P500と同様に、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスという会社が算出および公表しています。

各業種の代表的な30銘柄により構成されており、適宜入れ替えが行われるのが特徴です。なお、「工業株価」という名称が含まれていますが、高い成長性を持つ企業、あるいは有名企業などが選定基準となっており、工業分野に限定されているわけではありません。

また、NYダウとS&P500における構成銘柄は、NYダウを構成する30銘柄全てがS&P500の構成銘柄に含まれているという関係です。そのため、両者は同じような値動きとなります。

さらに、NYダウ連動型も多くの投資信託商品が販売されているのはS&P500と同様です。それぞれ組み入れている銘柄の比率などに若干の差はありますが、各社ともNYダウ連動を目指しているため、値動きはよく似ています。

NYダウ連動型のみで運用するメリットとデメリット

前述した通り、NYダウは米国を代表する30銘柄に限定されます。そのため、主要企業500社で構成されるS&P500と比較すると、1つの株による影響が出やすいのが特徴です。

つまり、30社に含まれる銘柄のある株価が高騰すればリターンが大きくなるメリットがある一方で、株価が急落すればロスが大きくなるというデメリットにもなり得ます。

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全米株式

全米株式とは、全米株式への連動を目指した投資信託商品です。 全米株式の概要とメリットやデメリットは以下の通りです。

概要

全米株式とは、その名前のとおり米国株式に上場しているほぼ全ての銘柄で構成された投資信託商品です。今回紹介する全米株式型の商品は、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)という指標への連動を目指しています。

大型株はもちろん、中型株や小型株まで約4,000銘柄で構成されており、時価総額加重平均型の株価指数です。

全米株式のみで運用するメリットとデメリット

全米株式のメリットとしてはS&P500やNYダウなどの指標と比較すると、より分散を利かせられるという点です。1つの銘柄に対する割合が小さくなるため、可能な限りリスクを低くしたいという方にはおすすめします。

なお、デメリットとしては他の株式指数と比較すると大型株の割合が低いため、大型株の相場上昇によるリターンは得にくいという点が挙げられます。

米国株のみに投資できる積立NISAのおすすめ銘柄7つ

ここでは、米国株のみに投資できる積立NISAのおすすめ銘柄を7つ紹介します。

  • 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • 大和-iFree S&P500インデックス
  • 楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド (愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))
  • 大和-iFree NYダウ・インデックス
  • 三菱UFJ国際-eMAXIS NYダウインデックス
  • SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・全米株式)
  • SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・S&P500)

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1.三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

トータルリターン 6ヵ月:1.29%
1年:16.86%
3年:22.09%
信託報酬 0.0968%以内
純資産額 1兆2,251億2,000万円
種類 S&P連動型
基準価額 1万7,952円
取扱している販売会社 ・CONNECT
・GMOクリック証券
・LINE証券
・PayPay銀行
・SBI証券
・SMBC日興証券
・auカブコム証券
・あおぞら銀行
・ほくほくTT証券
・フィデリティ証券
・マネックス証券
・三十三銀行
・三菱UFJ信託銀行
・三菱UFJ銀行
・丸三証券
・千葉銀行
・岡三証券
・岩井コスモ証券
・松井証券
・楽天証券
・水戸証券
株式・債券比率 海外株式95% / 海外REIT2% / その他3%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は、0.0968%以内に設定されています。そのため、日々の運用コストをほぼ考慮しなくてよい点が、おすすめしたい理由です。

また、組入上位銘柄をみるとGAFMAを中心にTESLA社やNVIDIA社などの大手テック企業が名を連ねています。これらの企業は将来的に更なる成長が期待できるため、当銘柄もその恩恵を期待できます。

2.大和-iFree S&P500インデックス

トータルリターン 6ヵ月:1.21%
1年:16.69%
3年:21.95%
信託報酬 0.2475%
純資産額 583億9,700万円
種類 S&P連動型
基準価額 2万14円
取扱している販売会社 ・アイザワ証券
・イオン銀行
・岩井コスモ証券
・SMBC日興証券
・SBI証券
・愛媛銀行
・auカブコム証券
・大垣共立銀行
・岡三証券
・岡三にいがた証券
・OKB証券
・香川銀行
・北九州銀行
・九州FG証券
・きらぼし銀行
・きらぼしライフデザイン証券
・高知銀行
・静岡銀行
・静岡中央銀行
・静岡東海証券
・清水銀行
・証券ジャパン
・信金中央金庫(お問い合わせは各信用金庫へ)
・GMOクリック証券
・仙台銀行
・全国信用協同組合連合会
・大光銀行
・大和証券
・第四北越証券
・千葉興業銀行
・中京銀行
・東海東京証券
・東洋証券
・徳島大正銀行
・鳥取銀行
・トマト銀行
・富山第一銀行
・長崎銀行
・長野銀行
・名古屋銀行
・西日本シティ銀行
・西日本シティTT証券
・西村証券
・百五銀行
・ほくほくTT証券
・北洋銀行
・北洋証券
・松井証券
・マネックス証券
・丸三証券
・三菱UFJ銀行
・三菱UFJ信託銀行
・宮崎銀行
・むさし証券
・武蔵野銀行
・もみじ銀行
・山口銀行
・楽天証券
・ワイエム証券
株式・債券比率 海外株式95% / 海外REIT2% / その他3%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

iFree S&P500インデックスは、S&P500への連動を目指している銘柄です。株式業種別構成をみると、情報技術が26%、ヘルスケアが12.8%、一般消費財・サービスが11.4%と続いています。前述したように、上記した情報技術関連の企業は更なる成長が期待できる点はおすすめしたい理由の1つです。

また、購入時手数料や換金時手数料などが無料に設定されているため、運用関連の費用を抑えることができます。

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3.楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド (愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))

トータルリターン 6ヵ月:-1.13%
1年:12.49%
3年:21.03%
信託報酬 0.162%程度
純資産額 5,719億2,700万円
種類 全米株式型
基準価額 1万8,493円
取扱している販売会社 ・GMOクリック証券
・PayPay銀行
・SBI証券
・SMBC日興証券
・auカブコム証券
・あかつき証券
・エイチ・エス証券
・ソニー銀行
・フィデリティ証券
・マネックス証券
・三井住友信託銀行
・岡三証券
・岩井コスモ証券
・松井証券
・栃木銀行
・楽天証券
・立花証券ストックハウス
・静岡銀行
株式・債券比率 海外株式98% / 海外債券1% / その他1%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

楽天・全米株式インデックス・ファンドは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)への連動を目指した銘柄です。そのため、米国株式の大型株はもちろん、中型株や小型株へも投資されます。

また、世界最大級の運用会社でありローコストリーダーでもあるバンガード社が運用しているため、余分な費用を負担する必要がない点もおすすめしたい理由の1つです。

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4.大和-iFree NYダウ・インデックス

トータルリターン 6ヵ月:7.33%
1年:13.86%
3年:17.48%
信託報酬 0.2475%
純資産額 360億3,700万円
種類 ダウ連動型
基準価額 2万4,328円
取扱している販売会社 ・CONNECT
・GMOクリック証券
・SBI証券
・auカブコム証券
・しののめ信用金庫
・むさし証券
・イオン銀行
・スルガ銀行
・マネックス証券
・三菱UFJ銀行
・北洋証券
・北洋銀行
・岡三証券
・徳島銀行
・愛媛銀行
・松井証券
・楽天証券
・静岡銀行
・高知銀行
・鳥取銀行
株式・債券比率 海外株式99% / その他1%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

iFree NYダウ・インデックスは、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(円ベース)への連動を目指しています。米国を代表する優良な30銘柄が投資対象となるため、シンプルでわかりやすく初心者にもおすすめです。

また、iFreeシリーズということで、購入時手数料や換金時手数料など費用を抑えられる点もおすすめしたい理由の1つです。

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5.三菱UFJ国際-eMAXIS NYダウインデックス

トータルリターン 6ヵ月:7.12%
1年:13.39%
3年:16.97%
信託報酬 0.66%以内
純資産額 347億2,900万円
種類 ダウ連動型
基準価額 3万907円
取扱している販売会社 ・FFG証券
・GMOクリック証券
・PWM日本証券
・SBI証券
・SMBC日興証券
・あおぞら銀行
・ちばぎん証券
・ひろぎん証券
・カブドットコム証券
・ソニー銀行
・フィデリティ証券
・マネックス証券
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・三菱UFJ信託銀行
・三菱UFJ銀行
・三重銀行
・中国労働金庫
・中国銀行
・中銀証券
・佐賀銀行
・労働金庫連合会
・北海道労働金庫
・十六銀行
・千葉銀行
・名古屋銀行
・山形銀行
・岡三証券
・岩井コスモ証券
・新潟県労働金庫
・東洋証券
・松井証券
・楽天証券
・横浜銀行
・水戸証券
・浜銀TT証券
・熊本銀行
・百十四銀行
・福岡銀行
・福島銀行
・立花証券ストックハウス
・第四証券
・親和銀行
・証券ジャパン
・野村證券
株式・債券比率 海外株式98% / その他2%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

eMAXIS NYダウインデックスは、NYダウへの連動を目指しています。前述したとおり、米国を代表する優良な30銘柄が投資対象であり、初心者にもわかりやすいという特徴があります。

また、取り扱っている販売会社が多い点も、おすすめしたいポイントです。

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6.SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・全米株式)

トータルリターン 6ヵ月:-1.06%
1年:-
3年:-
信託報酬 0.0938%程度
純資産額 813億7,600万円
種類 全米株式型
基準価額 1万483円
取扱している販売会社 ・SBI証券
株式・債券比率 -
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)への連動を目指した銘柄です。楽天・全米株式インデックス・ファンド と同様に、米国の大型株はもちろん中型株や小型株へも投資しています。

大型株をメインとした銘柄と比較すると、よりリターンを得やすい点がおすすめしたいポイントです。

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7.SBI-SBI・V・S&P5000インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・S&P500)

トータルリターン 6ヵ月:1.25%
1年:16.69%
3年:-
信託報酬 0.0938%程度
純資産額 5,698億6,300万円
種類 S&P連動型
基準価額 1万6,505円
取扱している販売会社 ・SBI証券
・SMBC日興証券
・auカブコム証券
・あかつき証券
・マネックス証券
・佐賀銀行
・岡三証券
株式・債券比率 海外株式100%
アクティブorインデックス インデックス

参照日:2022年6月24日時点

SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、S&P500に連動した投資効果を目指しています。米国株式市場の代表的な指標の1つであるS&P500であるため、初心者でもわかりやすいのがおすすめしたい理由です。

その他のおすすめしたい理由としては、信託報酬が安い点、ローコストリーダーであるバンガード社が運用を行うETFが投資対象である点などが挙げられます。

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つみたてNISAで投資先を米国株に絞るメリットとデメリット

最後につみたてNISAで投資先を米国株に絞るメリットやデメリットについて紹介します。

メリット1. トータルリターンは高い傾向 デメリット1.全世界株に比べてリスク分散はされない デメリット2.どの国の株も米国株の影響を受ける

メリット:トータルリターンは高い傾向

投資先を米国株に絞った場合、トータルリターンは高い傾向です。これはメリットの1つといえます。

参考までにS&P500と全世界株式のトータルリターンを比較してみましょう。

種類 1年 3年 設定来
eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
S&P500 16.86% 22.09% 86.69%
iFree
S&P500
インデックス
S&P500 16.69% 21.95% 108.19%
eMAXIS Slim
全世界株式(オール・カントリー)
全世界株 9.62% 17.74% 65.53%
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
全世界株 12.49% 21.03% 92.37%

参照日:2022年6月24日時点

この結果を見ても、米国株のほうがトータルリターンが高いことが分かります。より大きなリターンを期待する人は米国株に絞ったほうがよいでしょう。

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デメリット:全世界株に比べてリスク分散はされない

投資先を米国株に絞るデメリットとしては、全世界株に比べてリスクが分散されないという点が挙げられます。

以下のグラフはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の国・地域別構成比率です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)における米国株の割合は、全体の59.6%です。万が一、米国株式が暴落した場合も、そのネガティブな影響を薄めることができます。

よりリスクを分散した投資を行いたいのであれば、全世界株式への投資などを検討することをおすすめします。

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つみたてNISAの米国株への投資は高いリターンが期待できる

今回は積立NISAで投資できる米国株について、種類やおすすめの商品、さらにはメリットやデメリットなどを紹介しました。

積立NISAで投資できる米国株は、S&P500連動型、NYダウ連動型に加えて全米株式などが挙げられます。いずれも構成銘柄に違いはあるものの、高いパフォーマンスが期待できる商品です。

これから積立NISAをはじめたいと考えている方、あるいは高いトータルリターンを期待する方は、今回紹介したおすすめ銘柄をチェックしてみてはいかがでしょうか。

FAQ

米国株のみで構成された投資信託に複数投資したらリスク分散になる?

米国株のみで構成された複数の投資信託に投資をしても、あまりリスク分散は期待できません。S&P500、NYダウあるいは全米株式などは基本的に同じような値動きとなるからです。

リスクを分散したいのであれば、全世界株などへの投資や債券比率が高い商品への投資をおすすめします。

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