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Sunday, May 2, 2021

神奈川・相模湖で乗っ込み始まり巨ベラ師出番だ 尺半級お出まし ゴーマルも好機― スポニチ Sponichi Annex 社会 - スポーツニッポン新聞社

渡辺さんに尺半      
Photo By スポニチ

 【ヘラブナ大作戦】

 神奈川県相模湖のヘラブナは大挙して桂川を遡上(そじょう)。乗っ込みを開始して産卵前後の荒食いを始めた。早くも尺半級(45センチ)の出現に巨ベラ師は「へラブナ乗っ込み週間」とばかり大型の強い引きを狙って笑顔は絶えない。(スポニチAPC・上田 観水)

 春の訪れとともにやって来る乗っ込み。相模湖の巨ベラの動きは?と訪れた。

 天狗岩釣案内所の店主、山口一さんは「乗っ込みは水位と水温が命」と、遡上が始まった上野原へ引き舟で連れっていってくれた。

 ゴーマル(50センチ)を狙って釣り歩く巨ベラ師、渡辺完治さん(75=自営業、八王子市)は午前中、島田沢沖の平場を狙ったが「雑魚の動きと日差しを考慮して」と正午ごろ、ミオに向かい、カケ上がりポイントを選択した。竿も18尺で4メートル強の底を上ハリス50センチ、ハリ13号、「マッハ、カルネバ」などを混合した餌を底スレスレに着底させ、下ハリス60センチ、ハリ10号へグルテン餌をはわせた片ズラシで2~3分待つとウキがツゥー。食い上げに近い複雑な当たりを合わせて45センチを釣り上げた。

 「巨ベラ釣りは魚との駆け引き。これが面白い」とヘラの動きを経験で察知。辛抱もいとわずに雑魚の攻勢をかわしてこの日ただ一人、目標の尺半をものにした。

 名倉沢では「型物(相模湖では42センチ以上)の釣り味を覚えたらやめられません」と話す茂木健さん(63=会社員、世田谷区)が竿を出していた。一時は相模湖好きの仲間と釣り会をつくって巨ベラを求めて釣り歩き、現在は「天狗岩巨べら会に入会」。17年4月23日には50・5センチを釣り上げた。

 「野ベラ釣りはヘラの動きを読み、寄せて足止め。餌をアピールするのがベスト」と19尺竿、4・6メートルの底を上25センチ、下60センチ、共に1・5号のハリスへハリも共に13号。餌のマッシュをバランス調整した仕掛けのオモリを振り分け、その中央へ外通し仕掛けを装着。水流などを利用した動きでヘラブナを足止めし摂餌させる外通し仕掛けの特性を生かして39~42センチの型物交じりで9匹釣り上げた。

 今年、2度目の乗っ込みはいくぶん水位不足とあってゴーマル級の動きは鈍かったが、上野原ワンドは約半世紀前に桂川を広げて誕生したとあって乗っ込み遡上の繰り返しで居着いた魚も多い。

 乗っ込み最高潮の約1週間は浅場狙い。一段落後、2週間ほど休む“産休”の合間は沖狙いなど、釣りのだいご味が味わえる。

 例年、GWには乗っ込みは2~4回あって「へラブナの乗っ込み週間」といえるほど。桂川下流から始まり、秋山川のオダ周りはその勢いはすさまじく、ゴーマル級のチャンスは「今でしょう」。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、相模湖・天狗岩釣案内所=(電)042(687)2006。貸しボート3500円(テント船4200円)。引き舟料は500円。「天狗岩巨べら会」の会員募集中。特典は情報提供、引き舟、魚拓料などサービス。トーナメント、月例会に参加できる。

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