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Wednesday, December 9, 2020

感染県議の氏名公表、「無条件」か「同意者のみ」か 宮城県議会 - 河北新報

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感染県議の氏名公表、「無条件」か「同意者のみ」か 宮城県議会協議

宮城県議会

 新型コロナウイルスに感染した議員の氏名公表を巡り、宮城県議会の調整が大詰めを迎えている。各会派は公表の方向で一致するものの、対象が「全議員」か「了承を得られた議員のみ」かで意見が割れる。10日の会派会長懇話会で協議し、最終的な方針を決める。
 「家族、関係者への誹謗(ひぼう)中傷が心配だった」。10人が集団感染した最大会派自民党・県民会議が9日に開いた会派総会。療養を経て回復した議員が自身の氏名を公表した場合、周辺が受ける差別への不安や懸念を訴えた。
 村上智行会長が8、9両日、感染した議員10人にヒアリングした結果、「公表への了承は必要」との意見が大半だったという。子育て世代もおり、会派案は「条件付きの公表」で固まった。
 村上会長は「感染者を出した経験を踏まえ、最終的な結論を出す。差別を解消するため、議会がどう取り組むかの議論も必要になるだろう」と説明する。
 村井嘉浩知事を支える県政与党会派も、自民会派にならう見通し。
 公明党県議団の伊藤和博会長は「同意が条件とはいえ、大半の議員は自ら公表するだろう」と予想。21世紀クラブの吉川寛康氏は「差別や偏見が問題視される中では、個々が置かれた環境を考慮した対応が現実的だ」と追随する。
 野党会派は「無条件で公表する」との立場で懇話会に臨む。
 第2会派「みやぎ県民の声」の坂下賢会長は「プライバシーへの配慮は理解できるが、県民が納得するだろうか」と、自民会派などの考え方に首をかしげる。共産党県議団の三浦一敏団長も「公表と非公表の議員が混在するのは分かりにくい。選挙で選ばれた公人としての責任を果たすべきだ」と批判する。
 県内では8日までに、仙台市、亘理町の両議会が公表し、山元、丸森両町議会は報道機関の問い合わせに応じて公表することを決めた。
 社民党県議団の岸田清実会長は「県内の市町村議会は全員公表の流れで、感染した首長たちも名前を明らかにしている。『県議だけなぜ』と疑問を持たれる可能性がある」とくぎを刺す。

2020年12月10日木曜日


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