豊岡市で9日から演劇祭が始まり、新型コロナウイルスの感染対策を徹底したうえで、観客たちが国際的に活躍する劇団による演劇を楽しみました。
「豊岡演劇祭2020」は、劇作家の平田オリザさんが中心となって企画し、国際的に活躍する劇団などあわせて32団体が参加して、豊岡市内のおよそ30の会場で、演劇やダンス、大道芸などが披露されます。
演劇祭は9日から始まり、平田さんが主宰する劇団「青年団」が、「江原河畔劇場」で、演劇「ヤルタ会談」を上演しました。
この演劇は、1945年の2月、アメリカ、イギリス、旧ソビエト3か国の首脳が第2次世界大戦の戦後処理を話し合った会談の裏側を、ユーモアを交えて描いたコメディーです。
およそ40人の観客は、マスクを着けて間隔を空けて座るなど、新型コロナウイルスの感染対策をしたうえで楽しんでいました。
観賞した市内の50代の女性は、「世界的に有名な演劇を東京や大阪ではなく、豊岡で見ることができるのはうれしいです。コロナが落ち着いたら、もっと盛大な演劇祭の開催を期待しています」と話していました。
平田オリザさんは、「開催中止も考えていたので本当に感無量です。コロナの影響で、表現の場を失ってしまった芸術人たちが、演劇を産業としている豊岡市で文化を再興てくれたらと思います」と話していました。
演劇祭は、今月22日まで行われています。
【演劇祭に地元は歓迎の声】
9日から、豊岡市で演劇祭が始まり、メイン会場の1つ、「江原河畔劇場」の周辺に住む地元の人からは歓迎する声が聞かれました。
和食料理店の料理長の正木康則さんは、「演劇で地元が盛り上がってくれるのはとても、うれしいです。演劇祭がこの先も続いて、どんどん江原に若い人が来てもらえたらと思います」と話していました。
また、およそ40年間、食堂を経営する谷山喜代子さんは、「演劇祭が始まるのは地元の活性化のためにもよいことです。ただ、私は歳をとっているので、多くの人が訪れてコロナの感染が拡大し、自分も感染しないか、心配する面もあります」と話していました。
【豊岡市と演劇産業】
2005年に5つの市と町が合併して誕生した現在の豊岡市は、9万2000人だった人口がことし7月には8万人にまで減少しています。
減少に歯止めをかけ若い人を呼び込もうと、2014年から豊岡市は、「演劇によるまちづくり」を進めていて、これまでに、▽市内に劇団の公演を誘致し、▽劇作家の平田オリザさんが主宰する劇団の施設を提供し、▽市内のすべての小中学校で演劇の手法を取り入れた授業を行ってきました。
そして、去年9月には、豊岡市などの実行委員会が今回の演劇祭のプレイベント「第0回豊岡演劇祭」を開催し、全国から多くの観光客が訪れました。
こうしたなか、兵庫県は、来年4月に実践的な観光ビジネスや舞台芸術などについて学ぶことができる、「国際観光芸術専門職大学」の開設を目指していて、現在、認可を申請しています。
また、平田さんも、クラウドファンディングで2100人から集めた4900万円の資金などをもとに、ことし3月、主宰する劇団の新たな劇場「江原河畔劇場」をオープンさせました。
しかし、ことしに入って新型コロナウイルスの感染拡大で、ことし3月から6月までの豊岡市の観光客は、去年の同じ時期に比べておよそ7割減るなど影響が出ています。
今回の演劇祭では、感染対策を徹底していて、▽海外の劇団の招待を断念し、▽それぞれの会場の定員を半数以下にしたほか、▽来場者には検温や消毒をしてもらい、▽出演者との交流を避けてもらっています。
さらに、▽出演者はPCR検査を受けて陰性であることを確認しています。
豊岡市の中貝宗治市長は、「この演劇祭は、豊岡に暮らす価値を高めてくれるイベントです。演劇が日常として存在する、豊岡に来てみたい、暮らしたいと思う人が必ず出てくるでしょう。今、新型コロナウイルスの影響で豊岡市も大きな打撃を受けていますが、演劇ツーリズムに力をいれていきたいです」と話していて、新型コロナウイルスの感染対策を行いながら、「演劇によるまちづくり」を進めていく考えを示しています。
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September 10, 2020 at 08:44PM
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