総務省は新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえ、電気通信事業者協会に対して、キャリアショップなどでの感染防止策を強化するように要請した。
これを受けて、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクのショップでは営業時間の短縮や、通信サービス利用に必要な業務のみを受け付けるようになる。
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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2020年4月18日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額税別500円)の申し込みはこちらから。
これにより、まず心配されるのが販売代理店の売り上げだ。キャリアショップなどを経営する販売代理店にとって接客の時間が減れば、それだけ売り上げは落ちることになる。特に新規契約やオプションが売れなくなれば、インセンティブの低下に直結することだろう。
また、スマホメーカーにとっても深刻なことになりそうだ。
キャリアではオンラインショップの販売を推奨している。やはりユーザーからすれば「店頭で店員さんの助言を受けながら、実際に端末を触って確かめて購入したい」という人が多い。キャリアショップの営業時間が短くなったり、休業日が増えれば、そうした機会はなくなる。結果としてオンラインショップで購入せざるを得なくなる。一般的なユーザーがいきなり、これまで使ったことのないメーカーのスマホを購入するのは相当、心理的なハードルが高いはずだ。結局、「名の知れた安心感のあるメーカー」が選ばれることになるのではないか。
5Gがスタートしたことで、中国メーカー製品が相次いでキャリアでも採用されたが、認知度のないメーカーは相当、苦労することになるだろう。流石に初めて聞くメーカー名のスマホをいきなりオンラインで購入するというユーザーは相当、限られるはずだ。
NTTドコモは4月18日、iPhone SEにおいて、ドコモショップ店頭で受付する業務内容の縮小に伴い、20日からの予約受付をドコモオンラインショップ、ドコモホームページのみで受け付けるとした。
ドコモショップを経営する販売代理店としては、せっかく、ヒットが期待されるiPhone SEを販売するチャンスを失ったことになる。
【編集部注】予約受け付けはオンライン限定となりますが、店頭での販売は行われます
今回の新型コロナウイルス拡大により、街中にあるキャリアショップの存続も危うくなろうとしている。これを契機に「スマホの購入はオンライン」が普及することで、キャリアショップ経営から撤退する販売代理店が相次ぐことになりそうだ。
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